〝「しんどい時」にも寄り添いたい〟 バプテスト連盟が「SEALDs」奥田愛基氏招く 2016年5月28日

 日本バプテスト連盟「憲法改悪を許さない私たちの共同アクション」は4月21日、日本バプテスト浦和キリスト教会(さいたま市浦和区)で「SEALDs」(シールズ)(自由と民主主義のための学生緊急行動)メンバーの奥田愛基氏(恵泉バプテスト教会員=写真)を招いた公開講演会を開催した。「SEALDs」は、昨年、安保関連法案をめぐり国会前などでデモなどの抗議活動を行った学生団体。

 当初、誰も想像していなかった勢いで抗議の波は広がり、ついに10万人を超える人々を動かすに至った。奥田氏はその経緯を、裏話を交えながら紹介。「考えずに何となく任せて決まっていく政治の怖さ」に触れ、公述人として国会で発言した際、「一人の人間として孤独に思考してください」と政治家に懇願した理由について、衆議院で審議されている段階では自民党の議員からもコンタクトがあったことを明かした。

 NHKの「クローズアップ現代」で取材を受けた際には、5月から取材されていたにもかかわらず、当初は「まだ無名なので放送できない」、活動が大きくなると今度は「あまりに政治的すぎて放映できない」との理由で延期となった。

 抗議行動は、若者は政治に無関心だという空気に規定されず「やってみた」ことの結果だとし、「空気は『読む』ものではなく『作れる』もの」と述べた。

 また、メンバーの中にはいじめや不登校を経験した者もおり、自身も「中学や高校時代は家にいるのも辛くて毎日死にたかった」とし、時代の閉塞感を感じてきたと吐露。その後、「自分が生き残るためには、社会のことを考えないとヤバいという当たり前の結論」に至ったという。

 最後に、再び殺害予告が来たこと、熊本地震が起きたことでショックを受けたと打ち明け、「勇ましく『政治を変える』と声を上げると同時に、『しんどい時もある』という普通の感覚にも寄り添っていたい」と結んだ。

 「SEALDs」の活動を記録したドキュメンタリー映画『わたしの自由について』も、東京・渋谷アップリンクほかで順次公開中。

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