この世界の〝美しさ〟分かち合う 岡田武夫氏が「いつくしみの特別聖年」解説 2016年5月28日

 昨年12月8日から今年の11月20日は、教皇フランシスコが定めた「いつくしみの特別聖年」。この特別聖年について、日本キリスト教連合会委員長、日本カトリック司教協議会会長の岡田武夫氏(カトリック東京教区大司教)が4月22日、日本カトリック会館(東京都江東区)で講演した=写真。同連合会が主催し、30人が参加した。

 「聖年」は、レビ記に記載のある50年ごとの「ヨベルの年」を教会が取り入れたもの。1300年に始まったとされる聖年は当初100年ごとに祝うことになっていたが、1343年から50年ごと、1470年からは25年ごとに間隔が縮められた。この他に特別聖年が随時定められる。

 12月8日は「無原罪の聖マリアの祝日」であり、1965年のこの日に第二バチカン公会議が終了してから昨年で50年が経ったことを記念して、同特別聖年が始まった。

 岡田氏は、いつくしみの特別聖年公布の大勅書「イエス・キリスト、父のいつくしみのみ顔」について解説。「教会の生命はいつくしみを生きること。いつくしみがなければ不毛な砂漠のようになってしまう。『ゆるし』という喜びの体験を分かち合わなければならない」と述べつつ、「逆に言うと、そうなっていない我々の共同体の現実がある。『教会はいつくしみに満ちた励ましと安らぎのオアシスのようである』と言うが、むしろ『教会に行ったら傷ついた』という声もないわけではない」と語った。

 その上で、大勅書の中で触れられている教皇ヨハネ・パウロ2世の回勅「いつくしみ深い神」に注目。「いつくしみ」という言葉は「あわれみ」とも訳されるが、「この言葉にすでに込められてしまっているマイナスのイメージがありはしないか」と述べ、「人が苦しんだり間違った状態にいることを見て、同情したり見下したりすることではなく、そこに隠れているこの世界の『美しさ』『善』を認め、引き出し、分かち合うこと」を強調した。

 同日、同連合会の総会が開催され、新委員長に植松誠氏(日本聖公会首座主教)が選任された。それに伴い、同連合会の事務所もカトリック中央協議会から日本聖公会管区事務所(新宿区矢来町)に移された。

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