日本文化とキリスト教信仰対比 上野の森キリスト教会でJ・フーストン氏 2016年6月4日

 カナダの神学校リージェント・カレッジの初代学長ジェームズ・フーストン氏=写真=を講師に迎えたセミナーが5月3~5日、単立・上野の森キリスト教会(東京都台東区)で開催された。テーマは「キリストの霊性の継承――クリスチャンの関係性を見直す」。同教会創立20周年記念委員会と日光オリーブの里が主催した。

 今回で4回目の来日となるフーストン氏は「霊性の神学」のパイオニア的存在で、著書に『神との友情』『心の渇望』(いのちのことば社)などがある。

 全6回の講演は、「日本文化の実利主義」「〝社会的帰属意識〟対〝キリスト者の友情と共同体〟」「男女の不平等の問題」「日本文化における美と神の御顔にある美」などをテーマに行われた。

 フーストン氏は、実利主義における自分のプロフェッショナルアイデンティティや、日本文化にある自然への畏敬、創造者がいない世界観などの日本文化を分析。キリスト教信仰と対比させながら、日本文化の中のキリスト者と神との関係を阻害する要因について語り、日本人として自身のアイデンティティをキリストに預けるクリスチャンアイデンティティを持ち、神との親しい交わりに生きるよう語った。

 プログラムの合間には、フーストン氏の娘であるクレア氏による証を交えた講演も行われ、参加者の中には、「自分の傷をも分かち合うクレア氏の証に励まされた」という声もあった。

 講演後には3日間にわたって男女別のグループでの分科会が持たれ、学びの分かち合いのほか、ワークショップなどが行われた。最終日には、「自分の弱さを出せるような雰囲気となったことは画期的。フーストン氏による10年前の講義では、内容を分かち合うだけだったが、今回は枠の中に入らない自分を出せた」など、分科会での分かち合いを評価する声が聞かれた。

 参加した宣教団体主事は、「心の深みからキリスト者であることを励まされた。その人にしかないギフトを知って、神との親しい交わりに生きるということが、教会や宣教につながっていくと感じた」と話した。

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