おふぃす・ふじかけ賞に『信仰問答』他5冊 著者らが授賞式に出席しスピーチ 2016年8月6日

キリスト教カウンセリングの普及に資する出版事業を応援しようと、臨床心理士の藤掛明氏(聖学院大学准教授)が創設した「おふぃす・ふじかけ賞」の授賞式が6月30日、日本同盟基督教団中野教会(中野区東中野)で開かれた。同賞は藤掛氏の個人ブログで独自に企画されたもので、1年間に刊行されたキリスト教カウンセリングの関連書籍から、他の人にも勧めたい本を「独断と偏見」で選び表彰するというもの。

 2016年度の受賞作(2015年4月から同年12月まで)として、樋野興夫著『こころにみことばの処方箋』(いのちのことば社)、工藤信夫著『真実の福音を求めて』(いのちのことば社)、向谷地生良著『精神障害と教会』(いのちのことば社)、上林順一郎監修『教会では聞けない「21世紀」信仰問答Ⅱ』(キリスト新聞社)、土井健司編『自死と遺族とキリスト教』(新教出版社)の5冊に加え、今回は新たに「発掘賞」として賀来周一著『キリスト教カウンセリングの本質とその役割』(キリスト新聞社)が選ばれた。

 授賞式では、著者、監修者として樋野、上林、賀来の3氏のほか、担当編集者などが代理で出席し、それぞれの制作過程にまつわるエピソードなどを披露した。

 全国各地で「がん哲学外来カフェ」を開催してきた樋野氏は、多くのノンクリスチャンに向けて「キリスト教の『キ』の字」も言わずに聖書のメッセージを伝えてきたことを紹介し、教会の課題について「会話ではなく対話が必要」と語った。上林氏=写真=は、『教会では聞けない』という書名について、「本来ならば、ここに記されているような疑問は教会の中でこそ自由に話され、解決されなければならない」とした上で、「それぞれの回答は決して唯一の『正解』ではない。話し合うための材料として用いられれば」と希望を述べた。賀来氏は「答えのないところを歩くことができる」キリスト教カウンセリングを、牧師だけでなく教会全体の働きとして考える必要性を説いた。

 同賞は来年も選定される予定。

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