差別に〝慣らされた〟過去を回顧 宋富子氏「ヘイト」克服テーマで講演 2016年9月10日

 「平和を願い記憶しよう八月十五日」実行委員会(事務局=外国人住民基本法の制定を求める神奈川キリスト者連絡会)は8月16日、エポックなかはら(神奈川県川崎市)で「戦争体験を語りつぐ朗読劇と、ヘイトスピーチ問題」と題する集会を催した。県内外の市民ら65人が参加した。

 「戦争を語りつぐ会」による朗読劇に次いで、宋富子氏(文化センターアリラン副理事長、高麗博物館名誉館長)=写真=が「ヘイトスピーチの背景とその克服」と題して講演した。

 宋氏は冒頭、今年6月に川崎で行われた40~50人のヘイトデモを市民ら1千人のカウンター行動が阻止したことに対し、「日本の民主主義を本物に作りかえるもの。川崎の良いモデルを全国に発信するチャンス」と敬意を表した。

 在日コリアン二世として壮絶ないじめを経験し、「朝鮮人は日本に住まわせてもらっている」「朝鮮人は野蛮で下品」と思い込んでいたが、在日大韓川崎教会牧師の李仁夏氏と出会ってから「差別されるために生まれてきたのではない。差別をするのは歴史をしっかり学んでいないから」と気づかされた。

 差別に慣らされて抗うことを知らなかったという過去を振り返りつつ、「日本名は植民地時代に付けられた奴隷の名前と気づき、自分の愛で鎖を切らなければと決意し、本名を使い始めた。周囲は『教会に行っておかしくなった』と噂した」と述べた。

 また、強制連行された在日コリアンが国中の鉱山やダム工事の犠牲となり、今も多数の人骨が埋められたままであることを紹介。「関東大震災での朝鮮人虐殺も慰安婦の歴史も風化している。隣り人である在日外国人が安心して暮らせる社会は、日本人の権利も守られる。在日外国人の参政権を求める運動も一緒にしてほしい」と呼びかけ、「まだまだ数え切れないほど差別は残っているが、この日本で真の平等が実現することを願っている」と結んだ。

 宋氏が副理事長を務める文化センターアリランでは、100万人のキリスト者のうちの1万人を目標に会員を募集している。問い合わせは同館(℡03・5272・5141)まで。

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