人々を改革し聖書的聖化を広める 更新伝道会大会で坂本誠氏が講演 2016年9月17日

 「歴史に生きるメソジスト」を主題に更新伝道会(藤村和義会長)の大会が8月22~23日、青山学院(東京都渋谷区)で開催された。同会は日基教団の信仰告白を堅持し、ジョン・ウェスレーの信仰を継承し活かし、メソジズムの研修・普及・実践を志す団体。45回目となる今大会では、ウェスレー研究者の坂本誠氏(日本ナザレン教団下北沢教会牧師)=写真=を講師に招いた。教職・信徒計126人が参加した。

 坂本氏は「英国教会とウェスレー、そしてメソジストへ」と題して主題講演を行った。初日は英国教会とウェスレーについて、教会観と聖餐理解を中心に解説。2日目は北米におけるメソジストの変遷について、ナザレン教団との関わりから講演した。

 初日の講演では、ウェスレーが英国教会の高教会主義に影響を受け、英国教会を尊敬していたが、同時に「霊的状態の欠如」「貧しい人々をおろそかにする」といった問題性も感じていたと指摘。ウェスレーの初期の教会理解の中でもモラヴィア派との出会いが重要だとし、彼らが使徒継承は受けていないにしても使徒体験を有していたことにウェスレーはショックを受けたと語った。

 そして1738年のアルダスゲート街での回心によって、儀式が重要なのではなく、人や人の信仰が中心であるとの理解がウェスレーに宿っていったと指摘。教会とは信仰者の会衆であり、そこで純粋な神の言葉が説かれ、礼典が正しく執行される、という中期の教会理解を解説した。

 また、教会制度は手段であって目的ではないというウェスレーの後期の教会理解を示し、その牧会においては、祭司制度に入れられた教職中心の教会形成だけでなく、信徒と共同の牧会概念があったと述べた。

 国教会からは分離しないが、必要があれば体制を変更する行動をとるとウェスレーが宣言していること、その説教が弱い貧しい人々に向けられていたことを挙げ、メソジストの目的は国民、教会を改革すること、すなわち聖書的聖化を国中に広めることにあると強調。「わたしたちも日本の人々を改革し、しかも聖書的聖化をもって国中に説教していくことを確認していきたい」と呼び掛けた。

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