マザー・テレサ列聖記念に映画祭 千葉茂樹監督が撮影時の思い出語る 2016年10月8日

 9月4日に列聖されたマザー・テレサ。その列聖と、東京都写真美術館(東京都渋谷区)のリニューアルオープンを記念して、9月10日~30日、同美術館ホールで「列聖記念・マザー・テレサ映画祭」が開催された。会期中ドキュメンタリー映画7本が上映された(東風主催)。

 初日の10日は『マザー・テレサと生きる』(2009年)の上映の後、同作品の監督である千葉茂樹氏=写真=のトークが開かれ、約100人が参加した。

 同日バチカンで行われた列聖式に参列した千葉氏は、帰国後会場に直行。列聖式で撮影した写真をいち早く会場で披露した。

 同作品は、「日本にも貧しい人がいる」という言葉を聞いたマザーが1981年に初来日し、山谷を訪れた際の映像を交えながら、マザーに倣い、貧しい人々に寄り添う国内外の人々を追ったドキュメンタリー。

 同氏はマザーの詩「貧しい者は誰か」を朗読。貧しい者は家もなく避難所もない人、無知で疑り深い人、嘲る人、社会に見捨てられている人と続くこの詩は、貧しい者はともかく我々自身であると結ばれる。

 同氏は、「これはマザーではないと書けない言葉だ」と述べ、この詩から「山谷にわたしたち自身を見る」と作品の根幹を語った。

 同氏は78年に、まだ無名だったマザーを日本人で初めて映像に収めた。「『なぜマザーを知っていたのか』とよく聞かれるが、妻がマザーを知っていて、会いに行きたいと言ったから」と述べ、当時「世界最悪の貧しさ」と言われていたインドの環境を見たいという自身の思いもあったことを明かした。

 撮影時にニューデリー空港でカメラをなくしたエピソードも紹介。マザーに「(失くしものを見つける守護聖人の)聖アントニオに一緒に祈ろう」と言われ共に祈った。すると翌日空港から電話があり、カメラが見つかったという。

 最後に、「わたしたちがマザーに出会うということは、マザーの言う『愛の働き』を請け負っていくこと。せっかくマザーと同時代を生きて、その働きや列聖を知っているのだから、マザーがわたしたちに言っていることを受け止めて帰ってほしい」と呼び掛けた。

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