平和を目標に宗教者は手を携えて 岡田武夫氏と庭野光祥氏が対談 2016年12月3日

 カトリック東京大司教区大司教の岡田武夫氏と立正佼成会次代会長の庭野光祥氏による「平和のための宗教の使命」と題する対談が11月9日、幼きイエス会ニコラ・バレ修道院(東京都千代田区)で行われた=写真。カトリック東京大司教区アレルヤ会(森脇友紀子会長)が主催したもので、100人が参加した。

 両氏の対面は今回が2回目。昨年、安全保障関連法が成立される前に対話して以来だという。

 岡田氏は、日本カトリック司教団が昨年2月に発表した戦後70年メッセージ「平和を実現する人は幸い」を紹介。また、日本カトリック司教協議会諸宗教部門が昨年9月に開催したシンポジウム「平和のための宗教者の使命」に言及。「どの宗教に所属する人も皆宗教者。その宗教をよく学び極めれば、必ず平和が大切な目標になっていると思う」と述べ、諸宗教間で対話をし、学び合うことが大切だと訴えた。

 庭野氏は、立正佼成会では先祖供養と親孝行、菩薩行を大切にしていると説明。「いつくしみの特別聖年」に合わせてバチカン(ローマ教皇庁)で開催された国際シンポジウムに参加し、2日前に帰国したことを報告し、教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」について質問した。

 岡田氏は、同回勅が環境問題についての教えであることを解説し、森林の消滅、生物の減少、異常気象などを例に、地球の調和と秩序を壊しているのは人間だと強調。その最たるものは原発だと主張した。

 また、「宗教者は、自分の所属や団体の利益を超えて、手を携えて、人々がより強いきずなを結べるように助けるべきではないか」と提言。年間3万人近い自死者がいることに触れ、「背景には『孤独』があるのではないか」と述べ、カトリック教会が「話を聞いてくれる場所」として認識されていないことを反省した。

 庭野氏も、「日本では『関係の貧困』が一番大きな問題。仏教では人と人の間の関係を大切にしている。立正佼成会ももっと身の周りの人たちに寄り添って、『おせっかい』になっていきたい」と述べた。

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