聖書の価値観を映像で伝える 日本聖書協会「動画コンテスト」結果発表 2017年1月28日

 「第1回聖書動画コンテスト・アワード」が1月9日、東京・銀座のヤマハ銀座スタジオで行われた。日本聖書協会(東京都中央区)が昨年4月から10月に募集した聖書動画コンテストに応募した中からノミネートされた20作が上映され、最優秀作品賞、作品賞などが発表された。会場には関係者など100人以上が出席した。

 開会に先立ち渡部信氏(同協会総主事)が「2年前にポルトガル聖書協会で動画コンテストに出席し、若い人たちの多くの作品を見て動画の時代だと肌で感じた。今回は全国から80作品が集まった。この企画が広まりすばらしい作品が生まれるよう今年も2回目の募集を開始する」とあいさつ。審査員を務めたのは同氏のほか齋藤一男(ロゴスフィルムプロデューサー)、三輪義也(イラストレーター)、柳本伸良(日基教団渋谷教会伝道師)の3氏(柳本氏は当日欠席)。

 80作品の中からノミネートされたのは20作品。その内訳は15秒から1分以内の動画を対象とした「一般部門」から7作品、本格的に編集された3分以内の動画を対象とした「クリエイティブ部門」から13作品。

 ノミネートされた「一般部門」からは佳作に3作品、最優秀作品賞に1作品が、「クリエイティブ部門」からは作品賞に3作品、優秀賞に2作品、最優秀作品賞に1作品が審査員により既に確定しており、全20作品の上映後に発表。さらに両部門とも選外作品の中から会場の参加者の投票で特別審査賞がそれぞれ1作品ずつ選ばれた。なお一般部門の最優秀作品賞には、賞金3万円と大型ハーフボリュームバイブル革装が、クリエイティブ部門の同賞には賞金20万円と同バイブルが授与された。

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 「一般部門」で佳作に入選したのは『ダビデダンス踊ってみた』(Haction!!!Project)、『忙しいあなたへ』(グラン)、『求めなさい。そうすれば、与えられる。』(青山みどり会・豊田美夢)の3作品。最優秀作品賞は『主はあなたの道筋をまっすぐにしてくださる。』(青山みどり会・野村まりあ)に贈られた。青山学院大学文学部のキリスト教推薦入学生の会である青山みどり会が佳作と最優秀賞のダブル入選となった。

 最優秀作品賞を受賞した同会野村氏の作品は、聖書を読みながら並んで歩いていた6人の学生が、道中転んだりしていく中、1人の学生だけがまっすぐ歩き続けていくというもの。同氏は「会のみんなで作ったのでとてもうれしい」とコメント。審査員は「印象に残る作品。シンプルでよかった」と最優秀賞に選ばれた理由を述べた。

 「クリエイティブ部門」では アンダー18作品賞に松蔭中学校・高等学校放送部の『アーメン!?』、アート作品賞には関西学院高等部宗教部による『あしあと』、スマイル作品賞にはニシネイスンによる『善をもって悪にかちなさい』がそれぞれ選ばれた。優秀賞は『いと高き神に』(森大輔)と、『風と光と聖書と私』(熊谷武洋)の2作品に贈られた。最優秀作品賞に輝いたのは聖隷クリストファー高等学校放送部による『Love your neighbor』。これは内気な女子高校生が学校生活の中で「隣人を愛せ」の意味を見出していく作品。

 同放送部員は表彰式で感想を求められると「今日の上映会でよい作品が多かったので、自分たちが選ばれると思わなかった。とてもうれしい」と語った。

 審査員席からは「審査員全員が最優秀賞に推した。ストーリーがしっかりしていたこと、変化のあるカメラワークだったこと、主役の表情が話の流れに沿ってきちんと変化していたこと、聖書の言葉の意味がストーリーで語られていたこと」と受賞の理由がコメントされた。

 その後、会場の投票で特別審査員賞には一般部門から『風や湖さえも』(糟谷理恵子)が、クリエイティブ部門から『善き飼い主』(TLCCC東京アンテオケ教会映像部)が決定。さらに選にもれた一般部門2作品と、クリエイティブ部門5作品に奨励賞が贈られた。

 表彰終了後、審査員の齋藤氏は「一番の選考基準は聖書をきちんと伝えていること。映像のクオリティはもちろん、それ以上に聖書の価値観をきちんと伝えているかを重視した。映像の力が大きいこの時代、聖書的価値観の映像がこれからいろいろなところで普及してほしい」と述べ、また三輪氏は「聖書の読み方も人によって時々によって異なるように、これらの作品もその時によって見方が変わってくると思うので、入選した方もそうでない方も、今後もそのような気持ちで作品を作っていかれたらよいのではないか」と述べた。

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