〝若い世代と人格的な交わりを〟 「2・11東京集会」にKGK総主事の大嶋重徳氏 2017年2月25日

 2月11日は「信教の自由を守る日」として各地で集会が行われた。在日本韓国YMCAアジア青少年センター(東京都千代田区)では、「なくせ!建国記念の日 許すな!靖国国営化2・11東京集会」(同集会実行委員会主催)が開催され、約110人が参加。集会後はデモ行進を行った。

 日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会と東京地方バプテスト教会連合社会委員会の後援で毎年行われている同集会。参加者が年々高齢化する中、51回目の今年はキリスト者学生会(KGK)総主事の大嶋重徳氏が「信じたように生きる――次世代とともに」と題して、若者の声を代弁しながら、次世代への信仰継承を訴えた。

 1974年生まれの大嶋氏は97年からKGK主事として青年たちとの交流を続けてきた。2・11集会に若者が集まらないことについて、「若い世代は何も考えていないのではなく、考える場所・学ぶ場所・語り合う場所について迷っている」と指摘。若い世代の右傾化・保守化が急速に進んでいることを危惧し、原因として教育とインターネット社会の問題を挙げた。

 その上で次世代に伝えていかなければならないことの一つ目として、「戦前・戦中の教会の過ちを学ぶこと」を指摘。礼拝中に宮城遥拝を行ったこと、神社参拝をアジアの教会に迫ったこと、「皇紀二千六百年奉祝全国基督教信徒大会」に2万人が集まったことなどを例に、「自らの教会の犯してきた過ちを若い世代ときちんと分かち合うことこそ、自虐史観ではなく、悔い改めて新しくされ、救済の神の新しい歴史と再建の歩みの中に立ち上がっていくこと」だと説いた。

 二つ目は「キリスト教世界観・歴史観の形成」。「たとえ聖書に書いていない事柄であっても、聖書が放つ方向に向かって体を合わせ、目の前の一つひとつの課題にキリスト者としての倫理的判断ができるようになっていくことが必要」とし、「わたしたちが『信じたように生きる』と言う場合、わたしたちの信仰とはいかなるものなのかをしっかりと若者たちが理解する必要がある」と強調。若い世代との人格的な対話と、あきらめない交わりの継続が必要だと訴えた。

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