【列島縦断 書店員日記】 書店が直面する偽らざる現実 亀岡徹(北海道キリスト教書店) 2017年7月1日

 1年の半分を雪に閉ざされ た北海道のいちばん気持ちのいい時期を迎えています。花々が一度に咲き乱れ、毎日多くの観光客の方々が食と雄大な景色を楽しみにやってきます。

 北海道キリスト教書店は札幌の中央に位置し、自然豊かな場所に建つ「北海道クリスチャンセンター」のテナントとして入っています。

 書店スタッフは現在4人。亀岡を店長に30代、40代、50代の女性たちがサポートしてくれています。広い北海道の専門書店として札幌の教会、幼稚園を中心に近郊の小樽、旭川、苫小牧、室蘭、伊達方面には毎月配達。道北稚内方面と道東帯広・釧路方面にはクリスマス時期の年1回訪問を行っています。北海道の経済状況はあの「たくぎん破綻」以来、下降線をたどり、観光や新幹線で脚光を浴びているところはわずかで、 相次ぐ大型店の進出で駅前の地域はドーナツ化現象。JR北海道の赤字は新幹線で拍車がか かり、道内の多くのローカル線や無人駅が廃止。利用人数から採算を考えると仕方がないかも しれませんが、地域の大切な風景としての北海道小遺産が次々となくなっています。人口も札幌圏集中化が留まることなく全道民の36%が札幌に集中してします。

 目下、書店の課題 は、これまで売上の下支えだった定期刊行物の低迷です。こればかりは努力すれば簡単に上がるとは言い難いさまざまな要因があります。また、神学書も売れない時期が続いています。書籍1冊の価格は確実に発行冊数に比例しますので、売れないと価格が上がるという悪循環が働きます。今や神学書は医学書や他の専門書籍と同じくたいへん高価な書籍になっています。

 ネットでさまざまな情報を検索し、それを毎週の説教のネタとして使える時代です。そんな背景と若手教師や信徒のニーズにあった書籍が現在本当に出ているのか? これが、多くの書店が直面する偽らざる現実です。 (かめおか・とおる)

→ 次号は教文館(東京)

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