人身売買に取り組むネットワーク 「タリタクム」日本でも発足 2017年7月11日

 修道会総長会議と連携した国際総長会議(UISG、1965年創立)のプログラムの一環であり、人身取引撲滅に取り組む修道者の国際的ネットワーク「Talita Kum=タリタ・クム」。このほど日本でも日本女子修道会総長管区長会(米田ミチル代表)と日本カトリック管区長協議会(柴田弘之代表)の連携により、日本カトリック難民移住移動者委員会(J-CaRM、東京都江東区)内に「人身売買に取り組む部会(タリタクム日本)」が設立された。

 設立当日の6月20日、カトリック幼きイエス会ニコラ・バレ修道院(東京都千代田区)で同会の設立記念集会が開催され、約70人が参加した。(日本カトリック難民移住移動者委員会主催)。

 同会の委員長を務める松浦悟郎氏=写真=(カトリック名古屋司教区司教)が「わたしと人身被害者支援――シェルター活動の経験から」と題し講演。同氏が1988年~93年にかけて大阪カトリック神学院、95年~99年にかけてカトリック堺教会(大阪府堺市)に派遣された際に、フィリピン人、ペルー人、タイ人などを保護しシェルター活動に関わった体験を語った。同氏はシェルターにやって来る人は、社会のセーフティーネットを潜り抜けてしまう最も弱い立場にいるが、相手の尊厳を守り対等な立場にあることを失念してはならないと訴えた。

 人身売買に取り組む部会(タリタクム日本)は、日本女子修道会総長管区長会、日本カトリック管区長協議会、日本カトリック難民移住移動者委員会の3団体から15人ほどのメンバーにより構成。現在部会長は未定。今後の活動として、人身取引に関するセミナーの開催や、被害者保護のための制度改善の訴え、移住者への教育などの発展を目指したいとしている。

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