【温故キリ新】 この実情 見捨てて置いて良いか! 家族五人で百四十五円 1947年3月22日

1947年3月22日付
この実情 見捨てて置いて良いか! 家族五人で百四十五円

 日本基督教団中部教区が愛知、岐阜、三重の牧師の生活実態調査を行った。37名中32名が回答。この結果、牧師の平均月収は144円60銭だということが判明した。回答した牧師のうち75%にあたる者が副収入を得ており、副業収入をあわせた平均月収は314円であった。この金額、驚くほどの低水準だという。記事では314円という金額を「米のヤミ値五升*分にも足りず」「悲惨な実情」だと表現。食事もままならない金額ということだろうか。この状況は「単に一中部教区にとどまらず大なり小なり全国教会の問題となっているところ」だとして改善を訴えている。

*五升=7.5㎏

 現代の牧師はどうか。2017年の『日本基督教団年鑑』によれば、前年度の平均教師謝儀は338万円となっている(同年の正社員平均年収は422万円)。

 労働の対価として支払われる一般的な給与と牧師の受け取る謝儀は比較にならないかもしれない。しかし、過去の牧師との比較においては考えるところはあるだろう。

 「自己の生活に追われて十分に活動できずにいる実情は由々しき問題である」と訴えた当時の記者は、現代の牧師の生活状況を見てどのような記事を書くだろうか。

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