岡山で「いのフェス」 キリスト教会にコスプレイヤー 初めて入った〝本物〟に感激 2017年10月21日

 2011年以来、東京、大阪、神奈川、名古屋と開催されてきた教会関係者によるフリーマーケット「いのり☆フェスティバル」(略称=いのフェス)が10月9日、今度は岡山県で開催された(同実行委員会主催、キリスト新聞社協賛)。今回は初の試みとして、さまざまな衣装に身を包んで撮影するコスプレイベントも同時に企画され、会場の日本基督教団岡山教会(岡山市北区)は「初めて本物の教会に足を踏み入れた」という参加者も交え、これまでにない独特な賑わいを見せた。

 今回、コスプレに加え初の試みとして企画されたのは、イベント内での特別礼拝。司式者、説教者を立て、「いのフェス」のために独自に用意した式次第で礼拝を執り行うというもの。前奏、後奏はテレビゲーム「ドラゴンクエストV(ファイブ)」で使用された教会音楽風の曲をアレンジし、日本基督教団三次教会牧師の小野輝さんが担当。岡山教会牧師の大塚忍さんがヨハネによる福音書(15:12~15)から「友のために」と題して説教した。教会は初めてという参加者が普段の礼拝の雰囲気を味わえるよう、交読詩編や主の祈りなども織り交ぜる工夫も施された。

 続いて、コスプレイヤーによる交流撮影会が始まると、さまざまなキャラクターに扮した参加者が、十字架やオルガンを背景に思い思いのポーズで撮影し合い、教会の雰囲気を堪能しながら交流を深めた。地元岡山からの参加者の中には、同教会の存在は知っていたが初めて内部に入ったという女性もいた。

 「教会はしきたりなどがあって敷居が高いと思っていた」「コスプレイヤーがここにいていいのかすら不安だったが、皆さんが温かく迎え入れてくれ、撮影の様子も優しく見守ってくれて嬉しかった」との感想も聞かれた。

 撮影会のスタッフとして運営にも携わったラピス(仮名)さんは、「(コスプレイヤーの中には)教会で撮りたいという需要があると思うが、なかなか本物の教会には声をかけにくい。教会風のスタジオで撮ることはあるが、本物だと天井も高く開放的で良かった」と語り、今後の展開につながる確かな手応えを感じていた。

 ステージの最後には仏教とキリスト教という「異宗教婚」で知られる露の団姫(まるこ)さん、豊来家(ほうらいや)大治朗さん夫妻が登壇。まずは、曲芸師の大治朗さんが傘回しや獅子舞などの伝統的なだいかぐら「太神楽曲芸」を披露。日本で唯一、大治朗さんしかできない「剣の輪くぐり」という高難度の技を決めると、会場から盛大な拍手が送られた。続いて妻で落語家の団姫さんが落語「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」を披露。

 続くトークショー「ぶっちゃけ夫婦(めおと)ーク」では、団姫さんが尼僧になった経緯や、大治朗さんと出会い、付き合い始めてからクリスチャンだと知り、結婚に至るまでの経ごろ緯を打ち明けた。団姫さんは師匠である露の五郎べえ兵衛がクリスチャンだったことから、教会にはなじみがあり、むしろ「確かな信仰を持った軸のある人と結婚したかった」という。

 一方、大治朗さんは家族には反対されなかったものの、テレビ出演などを機に2人のことを知るようになったクリスチャンから、ブログなどを通じて「仏教者と結婚するなんて」などと批判を浴びることになった。最近では子どもも生まれたが、家では「宗教のバイリンガル」で育てていると団姫さん。料理が苦手な団姫さんに代わり、家事・育児のほとんどを大治朗さんが担っていることなどから、男女共同参画についても話が及んだ。これらの内容は、11月発売予定の新刊にも収録されている。東京から参加した女性は、「大事にしたいものがお互いに分かっていれば、尊重して支え合えるというお手本を見ることができた」と感想を語った。

 中国地方での「いのフェス」開催は初となったが、広く愛知、滋賀、大阪、奈良、福岡からの出展者、来場者もあり、教会の新たな可能性を追求する試みとして注目の高さがうかがえた。同時に、会場の地の利や動員の難しさなど、地方開催ならではの課題も残す結果となった。

 当日の模様は、ユーチューブの「いのフェスチャンネル」(http://bit.ly/2g43cwC)で配信予定。過去のトークショーやライブの動画も同チャンネルで視聴できる。

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