米大統領の「エルサレム首都」認定 世界は戸惑いと反発 2017年12月25日

 ドナルド・トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことに、世界は戸惑い、反発している。

 中東のイスラム諸国などで12月8日、「一方的な決定」「撤回せよ」と対米批判が噴出、抗議デモが相次ぎ発生した。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教全てにとっての聖地エルサレムでもイスラム教徒の反発が強まっている。

 イスラエルを「パレスチナの占領者」とみなし国家承認していないイランでは、首都テヘランで数千人規模のデモが行われた。タスニム通信によると、市民は「米国を倒せ」などと記されたプラカードを手に行進。米国旗を燃やす市民もいた。

 エジプトの首都カイロや北部アレクサンドリアでは治安部隊が警戒する中、金曜礼拝後にイスラム教徒がモスク(礼拝所)前などで抗議の声を上げた。

 カイロにあるイスラム教スンニ派最高権威機関「アズハル」のタイエブ総長も「歴史をねじ曲げ、住民の権利を取り上げ、聖地を攻撃する決定。トランプ氏は撤回すべきだ」との声明を発表した。

 イラクの首都バグダッドでは、市民が「エルサレムはアラブの都市だ」と声を上げデモを行った。トルコ、チュニジアなどでも抗議が拡大。ヨルダンの首都アンマンでは8日、デモ隊が米大使館前で「米国は出て行け」などと訴えた。

 インドネシア、マレーシア、インドなどでも、イスラム教徒の抗議デモが発生している。(CJC)

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