【列島縦断 書店員日記】 書店員のクリスマス 太田千代(北海道キリスト教書店) 2018年1月11日

 キリスト教書店では、9月ともなると早クリスマスの足音がひたひたと聞こえてくる。さて今年も弾んだ足音が聞こえてくるだろうか……。

 そんなことを考え始めていたころ、今年、北海道キリスト教書店に鳴り響いた足音は、スキップのような足音だった! わが書店の大切なメンバーの1人が〝結婚〟という人生の大きな節目を迎えたのである。

 この喜ばしい日に招かれたわたしたちは、そのお祝いの会で、シャボン玉を飛ばした(当事者たちのアイデアである)。これはさまざまな立場の方が参加していることを考えて、祈りに代わるイベントとして位置づけられていた。

 クリスマスに向けて、北は稚内(わっかない)から、東は中標津(なかしべつ)まで年に一度車を走らせる。数日間の出張で、年に一度の逢瀬、年に一度のクリスマスに向けたこの時期、喜びを分かち合うために準備をする。それは、シャボン玉を壊れないよう大事に吹き飛ばすような思いにも似ている。

 今年も十分なことができただろうか、クリスマスに向けての準備にふさわしく働くことができただろうか……。少し動きが落ち着くころにはそんな思いが去来する。注文が入ると、「あ~、持って行った中から、これを選んでくださったんだ」と、こちらも感謝の思いに満たされる。できるだけいろいろなものを手に取っていただけるように、目に触れていただけるように、と昨年から思い切ってあれこれと店の模様替えも行い、フェイスブックも立ち上げた。

 小樽のキャンドル工房と提携して提供したキャンドルも、アドベントに入ってから教会や幼稚園等で灯された。小さいけれども確かに必要とされるクリスマスの灯は、小さな力でも用いてくださる方を思わずにはいられない。

 繁忙期には、山積みとなった処理をどこから手掛けようかと呆然と立ち尽くすこともあったが、そんな時は、神さまの息をいただくために深呼吸。今年も喜びのクリスマスを迎えることができた。(おおた・ちよ

→ 次号は教文館(東京)

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