【列島縦断 書店員日記】 沖縄の春 仕事のやりがい 金城芳朗(沖縄キリスト教書店) 2018年2月21日

 沖縄では、もう桜が満開です! 緋寒桜という種類で、あちこちで春の訪れを先取りしています。よく、合格発表の時に「サクラサク」という言葉を聞きますが、沖縄では、合格発表の前に葉桜になっております。「お花見」という文化も残念ながらありません。

 何となくフライング気味の沖縄ですが、2、3月の書店は卒園時に贈る聖書や、イースター商品の準備で少し慌ただしくなります。こうして、人生の節目に携わる職業に就くと、忙しい反面、何だか誇らしいような気がしてきます。まるで自分の子どもに(まだ独身ですが……)卒業 式で晴れ着を着せてやるように、贈答用の聖書に「がんばってこいよ!」と声をかけて送り出しています。

 ある保育園の先生は、卒園する子どものために、ひと言ずつ手書きでメッセージを書きながら、礼拝で話した聖書の箇所を一つずつマーカーで引いてあげる作業をするそうです。大きくなった時に、人生に迷ったら、聖書を開きなさい、そこに大切なことが書いてあるからと……。

 実際に聖書を開いてみ言葉を聞き、助けられたという話を訪ねてきた卒園生が先生に話されるそうです。その話をした時の先生の顔は――もうご高齢の先生ですが――とても若々しく、そして素敵な笑顔で輝いていました。

 その手助けをしていると考えると、わたしたちのしている仕事のやりがいはこういうところにあるんだなと思えてきます。

 そんな時、一つひとつに愛を込めなさい、また、忙しくて祈る時間がないシスターに働きながら祈ることもできると 言ったマザーテレサの言葉を思い出します。忙しい毎日で大切なことを忘れてしまう時もあるけれど、子どもたちのように少しずつ成長していければと思う毎日です。

 沖縄キリスト教書店は春に向けて 模様替えをしました。春に向けて新商品や本も続々入荷! ぜひぜひ、書店に遊びにいらしてください。

(きんじょう・よしろう)

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