「宗教者九条の和」で望月衣塑子氏 安倍政権とマス・メディア語る 2018年3月21日

  宗教者九条の和(東京都渋谷区、比企敦子世話人代表)は3月3日、憲法講演会をカトリック幼
きイエス会ニコラ・バレ修道院(東京都千代田区)で開催した。約150人が参加した講演会では、望月衣塑子(いそこ)氏(東京新聞社会部記者)が「菅官房長官会見の質問で見えて来るもの――安倍政権とマス・メディア」と題し登壇した。

 望月氏は自身の新聞記者としてのテーマは「権力側が隠そうとすることを明るみに出すこと」だと紹介。武器輸出をテーマに、防衛企業や防衛省官僚に取材を重ねる内に、匿名で「機密の塊のような自国の潜水艦輸出に危機感がある」「軍事に関わることで企業の評価が下がるので本当はやりたくない」などの意見を打ち明けられたと語った。

 また東京新聞内で、主に政治部からなる森友・加計問題取材チームの一員に選ばれたことをきっかけに、昨年6月から菅官房長官の会見に出席。記者たちが菅氏に対し問題を追求しないので、森友・加計問題の真相を追求し、顔と名前を出しレイプ被害を訴えた伊藤詩織さんの被告の逮捕が直前で中止になった事件の背景などについて、官房長官に質問を繰り返したと語った。

 望月氏は、自身に注目が集まったのは、国民が知りたいことをようやく質問する記者が出たからではないかと述べた。

 安倍政権になって以降メディアは委縮し、日本は「報道の自由度ランキング」では世界の72位に転落、G7の中で最下位に当たると言及。また米政府からの武器購入がここ3年で急上昇したことや、首相が核兵器廃絶国際キャンペーン=ICAN=のベアトリス・フィン事務局長との面談を拒否したことなどを危惧した後、憲法9条加憲で自衛隊を明記されると、日本は戦う国に変質すると訴えた。

 最後に「あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって、自分が変えられないようにするためである」というガンジーの言葉を紹介して締めくくった。

 講演会終了後、会場からの「望月氏にとって憲法9条とは何か」という質問に対し、「憲法9条に守られ、これまで幸せに生きて来ることができ感謝している。子どもやその後の世代も同じ思いで生きていけるためにつないでいってほしいもの」と回答した。

 閉会のあいさつで大倉一美氏(同主催世話人、カトリック東京教区司祭)は、「憲法9条を命をかけて守るのは、宗教者共通の大切な使命」と訴えた。

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