ブラジルのカトリック司教ら不正流用で逮捕 背景には福音派の台頭も

 ブラジル連邦共和国でローマ・カトリック教会ジョゼ・ロナウド・リベイロ司教(ゴイアス州フォルモザ市)他6人の司祭らが3月20日、首都ブラジリア周辺の三つの管轄教区会計6,300万円超を不正流用した疑いで逮捕された。ジョゼ・ロナウド被疑者は、1985年に司祭叙階、2007年より司教座にある。

 現地警察によると、2015年のジョゼ・ロナウド司教任命以後の教区市民からの訴えにより捜査開始。教会への寄付、献金箱などから集めていたと思われる。被疑者は過去に「献金は適切に扱われて使われている」と現地メディアのインタヴューに答えていた。今後も逮捕者が増える見込み。

 ブラジル連邦共和国は、日本の22.5倍の国土に、人口2億784万人を擁する。内65%以上がローマカトリック、約22%がプロテスタントに属する。「解放の神学」の先駆者として著名なカトリック神学者ウーゴ・アスマン氏の出身国でもあるブラジルは、ポルトガル植民地時代以来の影響で、伝統的にカトリックである。近年の政治と経済で多発する汚職、それによる深刻な社会不安からプロテスタント、特に福音派やペンテコステ派が教勢を伸長した。

 例えば2011年8月には、同国において最も有名な子ども伝道者マセウス・モラエス氏(当時12歳)が、米国テレヴァンジェリストであるテリー・デュラハム氏(フロリダ州・当時12歳)、キャノン・ティプトン氏(ミシシッピ州・当時4歳)と共に米国のテレビ番組で特集され、大きな反響を呼んだ。他には2014年にリオデジャネイロのスラム街で伝道するアラーニ・サントス氏(当時8歳)がいる。彼女は悪魔祓いと病気の癒しを行うことで有名になった。

 長期にわたる経済的低迷と社会不安から、人々は清廉潔白な政財界での指導者を求める傾向にある。例えばジルマ・ヴァナ・ルセフ前大統領(2011~16年在職、汚職疑惑で職務停止後、議会により罷免)が、大統領補佐官時代に同性婚と中絶を推進したとして、同国福音派の大多数が彼女への反対票を投じた。ブラジルの福音派教会の政治的台頭は、米国福音派の姿にも重なるものがある。

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