カルヴァン合同研究発表会 シンポジウムに翻訳者らも参加 2018年4月11日

 アジア・カルヴァン学会日本支部(野村信代表=東北学院大学教授)と日本カルヴァン学会(同)は3月19日、「カルヴァンとその周辺」と題した合同研究発表会を青山学院大学(東京都渋谷区)で開き、約50人が参加した。

 学生による研究発表の後、野村氏が「カルヴァンの福音理解――その聖書的、包括的視点」と題して講演。カルヴァンは、1532~33年ごろ、福音主義に回心したと言われる。その最初期の著述であるピエール・ロベール・オリヴェタンによる仏語訳聖書(1535年)の序文に、カルヴァンが生涯貫いた神学的視座が表れていると野村氏は言及。その視座は救済史的、全体的視野で「福音」を説明するものであり、カルヴァンの代表的著述『キリスト教綱要』の全体枠になっていると主張した。

 また、カルヴァンとルターを比較した場合、両者とも福音的な説教をしているが、ルターは「信仰によるキリストとの直接的、霊的結合」を、カルヴァンは「信仰による聖書の中にある霊的、心理的結合」をそれぞれ霊性の原点にしているとし、二者には隔たりがあると思われがちだが、信仰と言葉(=聖書)は切り離せないので両者は異なるものではないと指摘した。

 後半は和田光司氏(聖学院大学教授)による司会のもと、「『二つの宗教改革』を巡って――訳者、編集者たちによる自由な語り合い」と題するシンポジウムが行われた。昨年9月に日本カルヴァン研究会と日本ルター学会が共同で翻訳・出版した『二つの宗教改革――ルターとカルヴァン』(H.A.オーバーマン著、教文館)に携わった金子晴勇(岡山大学名誉教授)、竹原創一(立教大学名誉教授)、田上雅徳(慶應義塾大学名誉教授)、野村の各氏がそれぞれ感想を披露した。

 同研究発表会は、来年の3月に次回の開催を予定している。

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