北朝鮮が米国人3人を解放 友好ムード高めるねらいか 2018年5月21日

 北朝鮮に拘束されていた米国人3人が5月9日夜、解放され、平壌を出発、日本の横田米軍基地とアラスカ州を経由して、ワシントン近くの空軍基地に到着した。ロイター通信によると、3人のうち、キム・ハクソン氏は平壌科学技術大学に勤務、昨2017年5月6日に「敵対行為」の疑いで拘束された。平壌駅にいた際に拘束されたと報じられている。キム氏はインターネットへの投稿で自分をキリスト教伝道師だとし、同大学で実験的な農場を始めようとしていると説明していた。

 平壌科学技術大学は、韓国系米国人でキリスト者の起業家が2010年に創設し、運営資金の大半は米国と韓国のキリスト教慈善団体が提供、主に北朝鮮のエリート層の子弟が通学している。

 キム・サンドク(トニー・キム)氏は、キム・ハクソン氏が拘束される2週間前、スパイ容疑で拘束された。平壌科学技術大学で1カ月働いた後、北朝鮮国外に出ようとしていた。韓国のメディアによると、同氏は55歳で、北朝鮮の人道支援にかかわっていた。

 韓国生まれの米国人、キム・ドンチョル氏は60代前半。牧師で、2015年にスパイ容疑で拘束され、16年に10年間の労働教化刑を言い渡された。公判前に北朝鮮政府が設定した記者会見で、キム氏は韓国政府と共謀して軍事機密を盗んだと語った。韓国政府はキム氏の発言内容を否定している。

 解放された3人は「我々を家に帰してくれた政府とトランプ大統領に深い感謝を表したい」と声明を発表している。北朝鮮としては、米朝首脳会談の開催に向け、友好ムードを高め、非核化に対するアメリカ側の強硬姿勢を和らげたいとの思惑もあると見られている。(CJC)

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