「ワークスみぎわ」の手作り木工品 通販サイト「minne(ミンネ)」で子育て世代に人気 2018年6月21日

 埼玉県加須市の社会福祉法人一麦福祉会(尾谷則昭理事長)「ワークスみぎわ」の手作り木工品が、通販サイトのハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」で人気を集めている。「ワークスみぎわ」は、障害を持つ人に、自活のための職業訓練と生活訓練の場を提供し、社会参加を実現することを目的とした多機能型就労支援施設(就労移行支援、就労継続支援B型)。

 運営母体の一麦福祉会は、その名の通り「一粒の麦」(ヨハネ12:24)の精神に基づき、「障害を持っている人に何かをしてあげるというのではなく、相互に学び合い、お互いの欠けを補いあって生きていく社会」の実現を目指して設立された。初代理事長の故・丹羽章さんは、アジア学院の理事長も務め、東日本大震災後の復興にも尽力した。

 木工品(パズル,組木、装飾品、玩具、家庭用品など)の展示販売は1985年の同会設立当初から、事業の支柱として据えられており、「ワークスみぎわ」に隣接する実店舗「ショップまきば」でも多く販売してきたが、立地上の限界もあり実際に主な顧客である主婦層や子育て世代に届けるのは容易ではなかった。

 ホームページ上にもカタログを作ったものの、アクセスが見込めずにいたので、販路拡大の取り組みとして「minne」を利用するようになった。昨年のスタートからまだ1年足らずで400件余の注文があり、軒並み評価も高い。「かわいさや丁寧さはもちろん、(ニーズに合わせた)配慮や手書きのお手紙もとても嬉しかったです」「お写真で拝見した時からひと目ぼれだったのですが、実際のお品はまた格段にかわいいです」「すべての角を丁寧に落としてくださっているのも職人ならではのお心遣いを感じました」などのコメントが多数寄せられ、出産祝いや親族へのプレゼントとしても広く用いられている。

 製品の特徴は温かな木のぬくもり。担当者は、「丁寧なやすりがけで、やわらかな印象を持ってもらえる。手に取っていただければ伝わるはず」と品質への自信を隠さない。また、サイト上では、あえて「利用者」や「職員」という文言を使っていない。福祉作業所の製品を「お情け」や「憐れみ」で購入してほしくないという強い意思の表れでもある。

 「minne」はいわゆる通販サイトだが、SNS感覚で消費者とメッセージのやり取りもできるため、「名入れ」や用途に応じたアレンジなど、できる限り臨機応変の対応を心がけている。消費者の声から生まれた製品もあるという。「今の作業場のペースを守りつつ、新たなニーズをキャッチして新製品の開発も柔軟に検討したい」

 「minne」ではまだ紹介していない製品が多くあり(現在までに手がけた製品の種類は300超)、徐々に公開される予定。詳しくは「ワークスみぎわ」の当該ページ(https://minne.com/@works-migiwa)まで。

「ワークスみぎわ」の外観

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