【聖書翻訳の最前線】 新約聖書⑦「〜の間」(黙示録5章6節) 2018年6月11日

⑦「〜の間」(黙示録5章6節)

 今までの訳は

わたしはまた、玉座と四つの生き物の間、長老たちの間に、屠られたような小羊が立っているのを見た。
[新共同訳]

となっています。小羊が、それぞれの間に立っていると表現されているので、小羊が二人おられるような印象を与え、いずれも理解しにくい表現です。この「間」あるいは「真ん中」と訳されたギリシア語は「エン・メソー」です。ヘブライ語では、「エン・メソー」にあたる言葉「ベイン」を二度使って、「~と~の間」と表現します。つまり、二つの「間」で一つの「間」を言い表しています。黙示録の著者はセム語の影響を受けていることが知られていますが、その著者がセム語的に「エン・メソー」を二度使ったと考えられます。そこで、聖書協会共同訳では、より理解しやすくなっています。

さらに私は、玉座およびそれを囲む四つの生き物と、長老たちとの間に、小羊が屠られたような姿で立っているのを見た。
[聖書協会共同訳]

 

(『聖書 聖書協会共同訳―特徴と実例』より)

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