教皇 幸田和生補佐司教(東京教区)の引退願いを受理 2018年6月24日

 カトリック中央協議会は6月24日、教皇フランシスコが幸田和生補佐司教(東京教区)の引退願いを23日に受理したことを明らかにした。

 幸田司教は、1955年3月11日生まれ、1985年3月3日、司祭に叙階。2004年11月に東京教区補佐司教に任命され、翌05年2月に司教に叙階された。今年4月1日付で、東北震災復興支援専属として、仙台教区に派遣されている。東京教区には昨年12月、菊地功大司教が着座し、大司教の任にあたっている。以下、菊地大司教による報告文。


 教皇フランシスコは、本日6月23日の正午(日本時間同日午後7時)、東京教区の補佐司教であるヤコブ幸田和生司教様から提出されていた辞任願いを受理され、幸田司教様を東京教区の「補佐司教職」から解かれました。

 幸田司教様は、2005年2月19日に司教叙階を受けられてから13年、岡田大司教様とともに、東京教区の司牧と運営のために力を尽くしてこられました。幸田司教様のこれまでの補佐司教としてのお働きに心から感謝いたします。

 これに伴っていくつかの点を記しておきたいと思います。

 第一に、司教職は司祭職と同様に叙階の秘跡によっていますので、就任したり辞任したりする役務ではありません。今回の教皇様による辞表の受理は、司教をやめることではなく、東京教区の「補佐司教職」からの辞任です。

 第二に、従って幸田司教様は、これからも東京教区司祭団の一員である「司教」として働かれます。今後は「補佐司教」ではありませんが、これまで通り「司教」であることに変わりはありません。すでに今年度の教区人事で発表したとおり、東日本大震災の復興支援に専従するため、当分の間は主に仙台教区でお働きになられます。

 第三に、「補佐司教職」は、教区司教の辞任にともなって消滅する役職ではありません。幸田司教様にあっては、ご自分が司祭として、また司教として果たすべき奉仕の役割を、私が着座する以前から、この数年にわたって祈りのうちに熟慮され、とりわけ東日本大震災後の福島における復興支援に関わる中で、最も必要とされているところで奉仕するという道を選択した結果、補佐司教職からの辞任願いであったと伺っています。従って、召命や、信仰や、倫理的な問題の結果としての辞任ではないことを明言しておきます。

 心に苦しみや悲しみを抱えている人たちへの共感力を豊かにもたれている幸田司教様にあっては、これからも東京教区司祭団の一員として、東京教区と日本の教会のために、ともに力を尽くしてくださることを期待しています。幸田司教様のために、また私も含め、日本の司教団のために、みなさまのお祈りをお願いいたします。

2018年6月23日午後7時
カトリック東京教区 大司教 菊地 功

(写真:2015年9月1日撮影)

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