中米ニカラグアで仲介役の司教ら襲撃される 2018年7月12日

 ニカラグア共和国で、政府と市民の間で教会が「平和と一致」のために立ち続けている。カトリック・ワールド・リポート、米国カトリック中央協議会などによれば7月9日、ダニエル・オルテガ政権への反対運動と、政府による武力鎮圧の間に立ち「平和と一致」を求めてきたマナグワ補佐司教シルヴィオ・バエス氏らジャーナリスト含む数人が、首都マナグアの聖堂を襲った警察と暴徒によって負傷した。

 政府への抗議行動は、オルテガ大統領が社会保障と年金改革を発表した4月18日に端を発する。同案は、後に野党によって廃案となるも、抗議行動に出た市民40人が治安部隊によって殺害され、反政府感情が高まり、抗議運動はニカラグア全国に拡大。同時に、各地で暴徒化した。

 現地カトリック教会は、即時、政府と市民の仲介を行い負傷した抗議者らを保護。結果、警察と暴徒は、各地で司教と司祭への脅迫と暴力行為を行った。

 5月16日には、大統領、政府関係者と市民との対話を始めるも双方折り合わず、中断。6月7日、ニカラグアの司教らはオルテガ大統領と面会し、現在の国家的危機について国民との対話を再開するように要請した。「社会正義と自由のうちに、血と涙を流さず、暴君と被害者のいない、誰もが喜んで生きる偉大な家のような国を」とマナグワ補佐司教シルヴィオ・バエス氏は、文字通り政府と市民の間に立っていた。

 複数のメディアが、襲撃はオルテガ大統領の指揮下にある「サンディニス多民族解放戦線(FSLN)」によるものと報じている。ニカラグアは1936年から約40年続いたソモサ独裁政権の後に内戦。1979年のニカラグア革命後、FSLNのオルテガ氏が国家再建会議議長に就任し、後に第一次政権(1985~1990年)を樹立。2007年に再度就任して、現在に至る。

 襲撃の翌日、シルビオ司教は、レオポルド・ブレネス枢機卿らと襲撃者の赦しとニカラグアの平和のために祈った。同日、メキシコ・カトリック中央協議会は、ニカラグアの教会への連帯と支援を表明した。一日も早いニカラグアの「平和と一致」が求められている。

画像は本人twitterより

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