小さないのちを守る会 養子縁組あっせん事業を終了 2018年7月15日

 小さないのちを守る会(國分広士運営委員長、辻岡健象理事長)は7月13日、同会の機関紙「ぷろらいふ」(No.80)で長く中心的な働きに据えてきた養子縁組あっせん事業を終えることを明らかにした。

 同会によると、今年4月1日に施行された「民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律」において、養子縁組あっせん事業を行う際、法人格を持つ団体であること、社会福祉士などの資格を有する職員がいることなどの基準を満たし、管轄する都道府県知事の許可が必要となった。

 現状では条件を満たすことのできない同会が今後の対処を協議した結果、「胎児の人権を守るため、妊娠中絶の防止を目的とする団体であり、養子縁組はその目的を達成するために有効な一つの手段であったことを確認」。養子縁組への理解が乏しく、希望者も少なかった発足当初とは社会的な状況も変化し、養子縁組をあっせんする団体も増えたことから、「望まなかった妊娠で悩む方のご相談には積極的に対応」しつつ、必要な場合は、許可を得ている他団体に委託することも視野に同会としてのあっせん事業は終えることとした。

 同会は「一人でも多くの小さないのち(胎児)を守ることができるよう、活動を続けたい」としており、「養子縁組をしなくとも、小さないのちを守る活動の趣旨に賛同」してもらえるなら引き続き支援してほしいと訴えている。

  辻岡氏は機関紙と同封のメッセージで、「本来の使命、すなわち人工妊娠中絶防止の原点にかえって、会員の皆様と共に、社会に向かって発信していきたい」「この著しい生命軽視の時代に神の形に造られた尊いいのちを守る使命に向かって、いのちの尊厳と小さないのちへの愛をもって……前進していきたい」とのコメントを寄せた。

*小さないのちを守る会=1984年に発足。お茶の水クリスチャンセンターで設立総会が行われ、辻岡健象が事務局長に選任される。予期せぬ妊娠に悩む人のために、聖書が示すいのちの尊厳に立ち、中絶防止、養子縁組の相談、啓蒙活動、中絶経験者へのフォローなどに取り組んできた。 

公式サイト http://www.chiisana.org/

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