日本YMCA同盟がメッセージ 「核兵器のない社会と真の平和を目指して」 2018年8月8日

 日本YMCA同盟(神﨑清一総主事)は8月8日、長崎被爆の日を前に「核兵器のない社会と真の平和を目指して」と題するメッセージをホームページ上に掲載した。メッセージは、昨年に国連で採択された「核兵器禁止条約」へ日本政府が署名・批准しないことについて「議論を深めるべき」とした上で、「核兵器を含むあらゆる暴力や差別、偏見によって人びとのいのちが脅かされることのない社会、全ての人びとの平和が実現される社会」を目指し、「広島・長崎の『原爆の日』を心に留め、この誓いを新たにいたします」と宣言している。全文は以下の通り。


核兵器のない社会と真の平和を目指して

 8月6日に、広島の被曝73年となる「原爆の日」を迎えました。広島市の松井一実市長はその平和宣言で、「核廃絶ができるような万物の霊長たる人間であってほしい」「人類の英知を傾けることで地球が平和に満ちた場所となることを切に願う」という被爆者の方々の言葉を引用しながら、市民社会の多様性を尊重しながら互いに信頼関係を醸成し、核兵器の廃絶を人類共通の価値観にしていくことを訴えました。

 そして、8月9日には長崎の「原爆の日」を迎えます。73年前に原子爆弾によって焼き尽くされた広島・長崎の街、そしてそこに暮らしていた人びとのいのちが一瞬にして、あるいは長年にわたって蝕むように奪われていったことを覚え、そのいのちが神様によって安らかにあることを心から祈ります。

 日本のYMCAは、「絶対悪」である核兵器をいかなる理由でも開発、保有、使用することに反対します。また、昨年に国連で採択された「核兵器禁止条約」に日本政府が署名・批准しないことには、その議論を深めるべきだと考えます。

 「ポジティブネットのある豊かな社会を創る」をビジョンとして掲げるYMCAは、グローバルなネットワークを通して、これまでにも国境を越えた人びとの繋がりと対話を続けてきました。今年の8月4日~8日まで広島で行われ、40回目の開催となった「広島YMCA国際青少年ピースセミナー」には海外からを含め80人のユースが集い、「平和」について被爆者をはじめ多くの人の考えを聞き、ユース自身が考えを深める機会となっています。また、昨年12月に韓国・光州で行われた「第7回日中韓YMCA平和フォーラム」は北東アジアの平和について、市民社会の在り方という視点から、日中韓のユースからシニアまでの幅広い世代によって対話を重ねました。来年度に予定されている第8回フォーラムは日本での開催が予定され、日本のユース達の視点から「北東アジアの平和」を考える企画がなされます。

 このような取り組み、そして日常にさまざまな形でYMCAは核兵器を含むあらゆる暴力や差別、偏見によって人びとのいのちが脅かされることのない社会、全ての人びとの平和が実現される社会を目指します。広島・長崎の「原爆の日」を心に留め、この誓いを新たにいたします。

2018年8月8日
日本YMCA同盟
総主事 神﨑清一

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