中国で牧師ら300人以上が当局のキリスト教弾圧を批判 2018年10月1日

 米ニューヨークに本拠を置く中国政府に批判的なメディア「エポック・タイムズ」の日本語版「大紀元」は、最近、中国共産党政権が「家庭教会」への取り締まりを強めている、と9月11日報じた。十字架の強制撤去、信仰強制放棄などが行われ、これに対して中国各地の29人の家庭教会の牧師と長老が9月1日、実名でネット上に当局の弾圧を非難する声明を出した。署名数は10日現在、300人以上に増えているという。

 声明によると、「改正宗教事務条例」が施行された2018年2月以降、地方政府はキリスト教会を抑圧し、「その横暴ぶりは、文化大革命以来」と批判している。河南省では、今年2月から当局が公認しない「家庭教会」(地下教会)の取り締まりが始まったが、最近になってキリスト教全体への弾圧がエスカレートしている。

 香港紙「明報」は、河南省永城市のある牧師の話を引用し、河南省で今は十字架がすべて消え、公認の「三自教会」でも十字架がすべて撤去されたと報じた。河南省で4千カ所以上の教会の十字架が撤去されたと牧師は推測している。

 米国在住の中国出身の劉貽牧師は、このほど米公営放送「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)に対して、河南当局は地方キリスト教教会の合併を計画していると語った。「恐らく3分の2の教会が閉鎖されるだろう」という。河南だけでなく、北京、安徽、江西などでも、宗教抑圧事件が相次いでいる。「家庭教会」と「三自教会」の十字架などは、地方政府が「違法建築」として多数撤去している。

 中国の首都・北京朝陽区民政局は、同国で最大規模のプロテスタントの「地下教会」が認可なしで活動していたとして、シオン(錫安)教会の閉鎖に踏み切った。同教会は、毎週最大1500人が礼拝に通っていた。米国に本部を置く「対華援助協会」やAFP通信などが報じた。同教会は、北京北部のオフィスビルの3階にある。金明日牧師の話によると、9月9日午後の礼拝後、当局者約70人が教会に踏み込んだという。

 民政局は「捜査の結果、北京シオン教会は未登録で、社会組織の名目で不認可のまま活動を行っていたことが判明した」と発表。翌10日、現場では、少なくとも十数台の警察車両、制服姿もしくは私服姿の当局者数十人が、礼拝に使用されていた建物で配置に就いていた。AFP通信の記者が建物に入ろうとしたものの阻まれ、当局者が3階は封鎖されていると述べた。

 国務院が今年4月に公表した「宗教政策白書」によると、キリスト教信者の人口はおよそ3800万人に達している。2010年発表された2300万人より65%増えた。「家庭教会」の信者の多くは政府組織に登録していないため、キリスト教信者の実際の人数は政府発表より多いと予想され、7千万人という説もある。(CJC)

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