「この時代の霊的な歌を」 日本賛美歌学会でコニョン氏 2018年10月14日

 日本賛美歌学会(宮越俊光会長)の18回大会が9月8日、「韓国の新しい賛美歌集『성가(ソンガ)』(2015年)――作曲家イ・コニョン氏を迎えて」と題し、立教学院諸聖徒礼拝堂(東京都豊島区)で開催され、約150人が参加した。同学会は賛美歌に関心を持つ学者や専門家たちが、教派を超え、音楽、言語、神学などの視点から賛美歌研究や海外の新しい賛美歌の紹介をしている。

 講師に招かれた韓国を代表する作曲家のコニョン氏は、2011年から大韓聖公会聖歌改編委員長として、1990年版『ソンガ』の改訂を行い、2015年には新しい『ソンガ』を刊行した。

 「この時代の霊的な歌を求めて」と題した基調講演で同氏は、自らの作品を例に出しながら、韓国プロテスタント賛美歌の変遷について解説。韓国プロテスタント賛美歌集の多くは、西洋音楽のスタイルが好まれてきたが、1970年代後半から80年代には、韓国的旋律、リズム、伝統音楽の賛美スタイルが生み出された。これは民主化闘争などを経験した教会が、民族のアイデンティティを自覚、民主的社会をリードする役割に目覚めたことによる。

 現在の状況について「民族的な賛美歌は人々になかなか受け入れられないが、韓国の教会らしい賛美歌やアジアの教会音楽を生み出す動きが目標地点ではない」とし、最後に「大切なのは、『この時代の霊的な歌』を見つけていくこと。『霊的』とは、『わたしの心と他者の心をつなぐ力』であり、それに見合う有効な歌、音楽を見つけ、生み出していく。どのような歌を歌うかにより、信仰は形づくられていく。良い歌詞が良い曲と出会うと力を発揮する」と訴えた。

 講演会後には、知られていない新しい賛美歌を紹介し、共に歌うことを意とした「ヒム・フェスティバル」が行われた。

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