性と人権 キリスト教全国連絡会議 教会の異性愛主義・家族主義を問う 2018年10月21日

 日本キリスト教協議会(NCC)教育部(比企敦子総主事)が協力し、「性と人権」をめぐる教会の課題を議論する第3回「キリスト教全国連絡会議」が9月16~17日、マホロバ・マインズ三浦(神奈川県三浦市)で開催され、約60人が参加した。

 「教会の異性愛主義・家族主義を問う」をテーマに掲げた今回は、2012年・京都、2016年・神戸での会議を継承しつつ、新たな実行委員会を組織し、関東での開催が実現。多様な参加者を得て、「性と人権」の視点から、「キリスト教・教会の父権制に基づく性差別的制度、その権力構造を問題化していく抵抗運動のネットワークを、教派を越えて継続して創りだす」必要が確認された。

 初日には、実行委員である河内理恵、八木かおり、渡邉さゆり、堀江有里の各氏がそれぞれの経験を通して発題。「教会の異性愛主義・家族主義」が疎外や排除する存在を生み出している現状と、その仕組みを前提に共同体形成をしてきたことが指摘され、その事実を「問う」必要性が提起された。質疑応答では、性別を問わない統計も、結果として「教会では女性が多いにもかかわらず、決定機関を担うのは男性ばかりという事実が隠蔽される」問題などが話し合われた。

 2日目、吉谷かおる氏(日本聖公会管区・女性デスク担当)=写真=の聖書研究に続く分科会では、「教会のセクシュアル・ハラスメントの現状と課題」(城倉由布子)、「教育と『家族主義』」(比企敦子)、「同性愛者差別と異性愛主義――日本基督教団『伊藤発言・大住文書』から20年」(堀江有里)をテーマに議論。続く全体協議では意見交換の後、継続の希望が示され、次回開催に向けて実行委員会に新メンバーを加えて組む方向で検討することを確認した。今後、報告書を発行し販売する予定。

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