女性をテーマに第4回賀川シンポ 「男性の意識改革が必要」 2018年12月14日

 「地域とくらし――今、女性の視点から考える」をテーマに掲げた第4回賀川豊彦シンポジウム(同実行委員会主催)が11月10日、早稲田大学(東京都新宿区)で開催された。

 コーディネーターの稲垣久和氏(東京基督教大学大学院教授)による趣旨説明の後、賀川の孫である冨澤康子氏(東京女子医科大学医学部助教)が「日本の働く男性は家事をしない傾向にある」という統計や、日本外科学会の委員が27人全員男性であることを紹介。「女性の働き方改革には男性の意識改革が必要」と訴えた。

 続いて南部美智代(日本労働組合総連合会副事務局長)、山内明子(生活協同組合コープみらい執行役員)、堀田亜里子(JA全国女性組織協議会事務局長)の3氏=写真=が登壇し、各団体の現状と女性の置かれた環境について報告。

 「労働組合で女性執行役員を選出したことにより、飲み会の時間が短縮し、女性組合員の相談や活動への参加が増えた」(南部氏)、「女性として初の執行役員になったが、男性社会で活躍するリーダーのロールモデルがなかったので、どう振る舞うべきか悩んだ」(山内氏)などの発言を受け、コメンテーターの杉本貴志氏(関西大学商学部教授)は問題の背景について、「西欧に比べ日本人は働き過ぎる。性役割分業というシステムは経済成長期の日本企業にとって最も都合が良かった。それが生来の日本人の勤労意識だという思い込みが広がったに過ぎないのではないか」と分析。「組合員か非組合員かという枠を越えた取り組みが鍵になるのではないか」と締めくくった。

 同シンポジウムは、2015年3月から定期的に開催されているもの。賀川豊彦記念講座委員会、早稲田大学先端社会科学研究所、明治学院大学キリスト教研究所賀川豊彦研究プロジェクトが共催した。

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