辺野古沿岸への土砂投入開始でバプ連が抗議声明 2018年12月18日

 日本バプテスト連盟理事会は12月18日、辺野古新基地の建設に伴う沿岸部の埋め立て工事が開始されたことを受けて、安倍晋三首相と岩屋毅防衛相に宛てて抗議声明を送付。声明では、9月30日に行われた県知事選挙で新基地建設反対の民意が示されていることを指摘。また、沖縄県が辺野古埋め立て承認の撤回を行い、国は工事開始の法的根拠を失っているにもかかわらず、行政不服審査請求と執行停止申し立てを行った防衛省に、同じ政府内の国交相が承認と効力の一時停止を行うという違法な手続きがなされたことは「断じて認められない」として、工事の即時中止と原状回復を訴えた。全文は以下の通り。


内閣総理大臣 安倍晋三様
防衛大臣 岩屋 毅様

抗議声明

 日本バプテスト連盟理事会は、政府が12月14日に開始した辺野古新基地建設作業に伴う大浦湾への土砂投入に強く抗議し、同作業の即時中止を求める。

 沖縄県民の辺野古新基地建設反対の民意はすでに、2018年9月30日の県知事選挙において、翁長雄志前知事の遺志を引き継いだ玉城デニー氏の圧勝によって明確に示されている。また沖縄県はこの一ヶ月前、仲井真弘多元知事県政時代に行われた辺野古埋め立て承認の撤回を行い、国は工事開始の法的根拠を失っている。

 しかしこれに関して、防衛省は違法な行政不服審査請求と執行停止申し立てを行い、同じ政府内の国交相がこれを承認し、効力の一時停止を発表した。今回の工事開始、土砂投入は、民意を無視し踏みにじった違法な手続きの中で行われたものでもあり、断じて認められない。

 これは国家権力による、地方自治の侵害であり、民意の蹂躙であり、自然の破壊である。憲法をはじめとする法とその精神の無視であり無法である。民主主義の放棄であり、独裁である。それは明らかな暴力である。そして度重なる琉球処分と、過重な基地負担を一身に負わされてきた沖縄への更なる差別行為である。

 新基地建設予定海域の地盤は極端に軟弱であり、基地の建設と維持に耐えられないこと、新基地完成まで少なくとも13年を要し、総費用は防衛省試算の10倍にあたる2.5兆円にのぼる可能性があることなどを、県はすでに指摘している。

 この先行き不透明な工事開始強行と全く同時に、12月14日、高江でもヘリパッド関連工事が再開された。辺野古と高江はいずれも、1995年におきた米兵による少女暴行事件を契機に組織されたSACO(沖縄に関する日米合同委員会)合意の中でうたわれた普天間基地と北部練習場の返還の裏でその移設と強化が企図されてきた地である。日本政府は自国民よりも、アメリカ政府の意思を尊重しているとしか思えない。

 わたしたちは玉城デニー知事が12/14に抗議コメントで以下のように述べていることに同意する。「国は、一刻も早く工事を進めて既成事実を積み重ね、県民をあきらめさせようと躍起になっていますが、このような行為は、逆に沖縄県民の強い反発を招き、工事を強行すればするほど県民の怒りはますます燃え上がるということを認識するべきであります。」

 わたしたちは平和の主イエス・キリストに従って教会を形成する者たちとして、国家によるこの破壊と暴力を認めない。沖縄の痛みは、この国に生きるわたしたちすべての、そして世界の痛みである。わたしたちは、平和な沖縄を希求するすべての人々とつながりつつ抗議し、以下、要求する。

 日本政府は、辺野古で開始した違法・無法で差別と暴力に満ちた埋め立て工事を即時中止し、原状回復せよ。

2018年12月18日
日本バプテスト連盟理事会

*写真はイメージ

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