公開セミナー「核と平和」 原爆と基地問題の関係問う 2019年2月1日

 日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会、日本カトリック正義と平和協議会(勝谷太治会長)が共催する公開セミナー「核と平和」が1月19日、26日の両日、東京・四ツ谷のニコラ・バレ、聖イグナチオ教会ヨセフホールでそれぞれ行われた。

 「核と基地」をテーマとした26日は、『核の戦後史』(創元社)の共著者である高橋博子(名古屋大学大学院法学研究科研究員)、木村朗(鹿児島大学教授、平和学会理事)の両氏が講演。教派を超えて約120人の信徒らが参加した。

 高橋氏は冒頭、元山仁士郎さん(「辺野古」県民投票の会代表)が訴えたハンストのような非暴力不服従運動の対極にあるものこそ、「核抑止・基地抑止論」に象徴されるような暴力による脅しの行為であると指摘。「日米同盟ありきで、辺野古への移設しか選択肢がないかのような言説がはびこっているが、そう思い込まされている事実を歴史的に検証し、基地問題を含めて核のあり方を問い直す必要がある」と訴えた。また、ビキニ水爆被災に対するアメリカの対応を当時の資料から詳細にひも解き、2017年に成立した核兵器禁止条約の意義について説明した。

 木村氏は、「原爆神話」からの解放と核抑止論の克服は表裏一体であるとの前提に立ち、原爆をめぐるさまざまな仮説とポツダム宣言の問題点について論証した上で、日本政府の振る舞いについて「唯一の戦争被爆国の態度として情けない」と非難した。

 両氏の講演後は、平良愛香氏(日本基督教団川和教会牧師)が加わりパネルディスカッションが行われた。問題の解決策を問われた木村氏は、「国会が機能不全であるだけでなく、司法もメディアも官邸の従属下にある中で、情報を共有すること」を挙げ、高橋氏も「積極的に情報公開請求をし、自ら情報を入手して発信するという発想を持つことも重要」と加えた。

 平良氏は、かつて「辺野古」という地名は沖縄の人でさえ知らなかったが、今や世界的に知られるようになったことから、「聞いたこと、知ったことを周囲の人々に訴え続けることが大切」と呼び掛けた。

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