映画『主戦場』めぐり監督が会見 上映中止要求の出演者に反論 2019年6月11日

 日系アメリカ人のミキ・デザキ監督による映画『主戦場』をめぐり、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、ジャーナリストの櫻井よしこ氏、杉田水脈氏(自民党衆院議員)、ケント・ギルバート氏ら日本軍による慰安婦の歴史を「否定」する論客が上映の差し止めを求めている問題で、デザキ監督は6月1日、都内で会見を開き、「一般公開の可能性も伝え、あらかじめ出演者に『承諾書』『合意書』も示しており、手続き上の瑕疵はない」と反論した。

 同作は上智大学の大学院生(修士課程)だったデザキ氏が、卒業制作として大学に提出するため慰安婦問題をめぐり対立する意見を直に取材し、一次資料を分析しつつ検証するという内容。出演者は事前に発言部分を確認し、試写会にも招待されていたにもかかわらず、公開後の5月30日になって「否定派」の出演者7人が記者会見を開き、「『商業映画』とは知らず騙された」と上映の中止を求めた。

 デザキ監督は会見で、出演者と交わした「承諾書」「合意書」の文面も示し、「発言が意図するところと異なる場合、映画のクレジットに不服である旨表示する用意があった」と主張。「すべての主張が同等に説得力を持っていたわけではない。取材を終え、最終的に私の導き出した結論も加えた。観客がこの結論に同意することもしないことも自由。プロパガンダではない」と訴えた。

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