〝一人ひとりが大切な存在〟 東京・新宿伊勢丹で24~30日に初出店 服飾デザイナー・籠谷裕美さん インタビュー 2019年7月11日

 兵庫県高砂市にアトリエを持つアパレルブランド「seed one style」が、7月24日から伊勢丹新宿店本館3階の催事スペースで初めて展示会を開催する。子育てを機に洗礼を受けたという店主の籠谷(かごたに)裕美さん(日本基督教団高砂教会員)は、一人ひとりが大切な存在というメッセージをカタチにしようと、3人の縫製技能士、グラフィックデザインやイラストを手がける娘の美桜(みお)さんと共に、オーダーメイドにこだわり続ける。「ハッピーの種をまく」という同店のコンセプトに込めた思いを聞いた。

デザインで「ハッピーの種」をまく
〝礼拝はイエス様とのデート〟

――キリスト教、聖書との出会いはいつ、どのような形でしたか?
 結婚後2人目の子どもが生まれるころ、子育てに悩んでいた時に、教会が地域の信徒宅で開いていた心理学のセミナーに参加したのがきっかけです。良い子に育てなければとガチガチになっていた心に クリスチャンの価値観が新鮮で魅力的に映りました、また実際に助けられました。その後、家庭集会に導かれ受洗しました。

――教会でクリスチャンがおしゃれをすることについては否定的な意見もありますが。
 「大草原の小さな家」など、昔テレビで見たクリスチャンたちは、着飾って日曜日の礼拝に通っていたように記憶しています。礼拝はイエス様とのデート。おしゃれをするのはむしろふさわしいことと思います。

――「seed on style」の名前とロゴの由来を教えてください。
 事業を始めるにあたって、名前を決めようと聖書を開き「種をまく」というシンプルなヴィジョンをいただきました。「ハッピーの種をまく」というコンセプトはそこから来ています。最近新しくなったロゴは、ロバをモチーフにしています=1面下。「ハッピー」=イエス・キリストをお乗せする子ロバのようにみ国を持ち運び、主のように人に仕えるスピリットを、いつも事業の中心に置こうと考えています。

――商品開発、デザインする際に心がけていることは何ですか?
 あくまでも服は着る人のためにあり、デザイナーや作り手の作品ではないということが前提としてあります。同時に、お客様が思いもしなかったようなものを提案することも必要だと考えています。着る前のワクワクするような気持ちが着られた時にも続き、日々の生活の応援歌になるようなデザインを目指したいと思っています。

――オーダーメイドにこだわる理由は何でしょうか?
 今のアパレル業界では、大量生産の限界が見えているように感じます。でも、日本の繊細で高品質な服づくりは継承していかなければなりません。着物のように、まず生地を選んでその人に合わせて仕立てるという作業もオーダーメイドが基本にあると思います。自分のためだけに仕立てられた服は、デザイン以上の喜びがあります。ただ、フルオーダーメイドにするとどうしても高額になってしまい、作り手の負担も大きく、新しい作り手が育ちにくい。そこで作るものを20種類ほどのパターンに限定し、国内で作られた高品質な布や、オリジナルデザインの生地から好きな色柄を選んでいただいて、1枚ずつ仕立てるというセミオーダーメイドを採用しています。

――今後の展望、挑戦したいことなどをお聞かせください。
 3年ほど前からすべての商品に「ASK SEEK KNOCK(求め、探せ、門を叩け)」というみ言葉を縫い付けています。み言葉はまかなければならない幸せの種です。そのミッションを受け取ってから事業が大きく拓けてきました。これからも仕えること(=仕事)でさまざまな方のニーズに応えていくならば、事業も継続していけるだろうと考えています。そして、同じアパレル業界の方々と協力しながら、少しでも良い方向に進めるよう参与していきたいと願っています。

スタッフと話し合う籠谷裕美さん(右から2人目)

*問い合わせは同店(tel 080-4240-4244)まで。

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