【伝道宣隊キョウカイジャー+α】 失敗しても変身できる キョウカイゴールド(2代目) 2019年8月1日

 8月に出産を控え、6月末から産休に入った。勤務先の小学校の子どもたちには、今生の別れかと思うくらい盛大に見送ってもらった。もらったメッセージ集や手紙や別れの言葉から、子どもたちにとって産休ということが、何だかよく分からないものなのだということが伝わってきた。産休で休みになる期間はどのくらいのものなのか、戻ってくるのか来ないのか、このまま辞めてしまうのか、そんな状況の中で送ってくれた様子だった。

 産休に入る前の最後の礼拝で、子どもたちにどんなメッセージがおくれるかを考えた末に、「失敗」をテーマに話すことにした。近ごろ中学年の子どもを中心に、友人関係がうまくいかず、何度も繰り返し指導を受けるということが重なったからだ。また指導を受けたことで、自分はダメな子だと落ち込んでいる様子が見受けられたからでもある。

 礼拝の冒頭、子どもたちがよく知っている有名なお菓子と、販売中止になったお菓子の写真をいくつか見せた。前者の有名なお菓子は発売以降約20年の間に、パッケージや商品名や箱の形などを何度も変化をし、変身することでより良いものに変わってきた商品であることを紹介した。お菓子の変化・変身の様子がよく分かる写真を見せながら話を進めた。

 しかし、このように何度も変身することはチャレンジの連続で、失敗とも思えることにも触れた。特に商品開発者にとって何度も変身することは、たいへんなことだからだ。しかし大切なのは、一見失敗に思えるこの変身を繰り返すことによって、より良い商品に変わることができること、その変化によって今も人気商品として販売されているのだと結んだ。加えて子どもたちには、失敗しても変身できること、何度も変身して良いのだということを語った。

 するとその日の放課後、職員室で仕事をしていると、教頭と他学年の先生が礼拝の話に助けられたと来てくれた。礼拝のあった日の朝、登校後から朝の礼拝までの間に指導していた子がいたが話が終わらず時間切れで中断し、一旦礼拝に出たそうだ。その子は登校中、友だちとの間でトラブルが起こったが、なかなか自分の非を認めることができなかったそうだ。しかし礼拝でメッセージを聞いた後にもう一度改めて話をすると、その子が自分に非があることを認めたのだという。礼拝の話と重なる部分があると感じた先生たちが、礼拝の話を聞いてどう思った?と話を始めたそうだ。その子は自分なりに感じたことを述べ、自分が悪かったことを友だちに謝りたいと反省することができたらしい。

 今回はとてもタイムリーにメッセージへの反応をもらうことができたが、いつもこのような反応をもらえるわけではない。また礼拝のメッセージの中で、誰かをターゲットに話すことの危険性や、その時々に学校で起こっている問題や課題に対するメッセージを語ることにも疑問は残る。子どもたちの1日の始まりとなる礼拝が、気持ちを落ち着かせたり心地の良いものになるように、これからもメッセージを考えていきたいと思う。

 私も日々たくさん失敗する。失敗したら、「ごめんね」「間違えました!」と告白し、やり直す。先生も、大人も、たくさん失敗する。産休中、子どもたちには会えなくなるが、失敗を恐れずにたくさん変身しながら成長してほしい。どんな時も神様が私たちの手を取り、支えてくださっているからきっと大丈夫と信じて。

キョウカイゴールド(2代目)
 金刺羊子(かねさし・ようこ)キリスト教主義の小学校で〝こひつじ〟たちを放牧する癒し系ひつじかい教師。時には保護者のひつじかいにも変身。イエス様のファンクラブが、子どもたちから家庭へと少しずつ広がっていくことを目論んでいる。武器:喜怒哀楽に合わせてコロコロかわる表情/必殺技:褒めホメ攻撃/弱点:虫

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