【伝道宣隊キョウカイジャー+α】 十字架にかけられる覚悟 キョウカイグリーン 2019年10月11日

 「大頭眞一の焚き火日記」という何やら不思議な連載が本紙で始まったと思ったら、「キョウカイジャー」は年内で活動休止という連絡が入った。時代の変化の中で、何かが始まれば、何かが終わる。

 SNSなどで双方向のやりとりが瞬時にできる時代であるにもかかわらず、教会の宣教は発信側の一方通行のままかもしれない。終わりつつある一方通行にこだわり、始まりつつある双方向性を恐れる姿勢が教会離れを加速させているようにも思う。

 先日、教会学校のこれからについて語る会議に出席した。小学生たちがゲームやユーチューブに一生懸命で、どうやって福音を届けてよいか困っているという話も出た。答えは簡単だ。小学生に福音を伝えるユーチューバー牧師を育てることだ。チャンネル登録者数が2万件を超えると広告収入は月に30万円となる。1~2年、ユーチューバー牧師を育てる投資を惜しまず、チャンネル登録者数を増やしていけば、その牧師は献金に支えられなくても自分の生活費を確保できるだけでなく、むしろ所属教団や教会に多額の献金ができるかもしれない。

 ちなみにユーチューブのチャンネル登録者数を増やすカギは、賛否共に動画に対して書き込まれたコメントと誠実に向き合って動画の質を上げることと言われる。その意味でも双方向性の産物なのだ。

 そんな話をしていたら、「私たちはユーチューバーになれない!」という嘆きが聴こえてきた。そりゃそうだ。小学生がなりたがる職業ではあるけれど、おそらくプロ野球選手になれる確率と変わらないのかもしれない。ではどうするか? ネットにできないことに徹することだ。礼拝の様子を動画で流すことも素晴らしいが、むしろ動画で来会の代用になり得ないことに徹するのも道だと思う。工作で共同の何かを作ることかもしれない。洗足式をすることかもしれないし、バーベキューや焚き火を囲むことかもしれない。ネット時代だからこそネットでは味わいにくい真逆のことをするのも手だろう。

 ユーチューバーを育てることも、ネットにできないことに徹した宣教も、教団本部や教会役員会の総意は得られないかもしれない。残念ながら、おそらくほとんどの教団本部や教会役員会の総意を得た決議は教会内の身内にウケても、教会の外の未信者には響かない。

 では、どうするか? イエスのように生きるしかない。つるし上げられ、袋叩きにされても、ガチで未信者に届く伝道を続けることだ。非難してくるキリスト者を赦し、対話を続けることだ。相変わらず役員の数名は困惑の目で見つめるだろう。イエスだって、律法学者やファリサイ派からそう見られたのだ。十字架にかけられよう! それこそが復活への道なのだ。

 敬愛するブローノ・ブチャラティ(『ジョジョの奇妙な冒険』第5部に登場するギャング組織のリーダー)の名言をパクって、キョウカイグリーンとしての任務を終えよう。「『伝道は遂行する』『信徒も守る』……両方やらなくちゃあならないってのが牧師のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」

キョウカイグリーン
 緑方定助(みどりかた・じ ょうすけ)地域のパパ友・ ママ友との交流が広く、日々育児日記をつづってい る育児系ブロガー牧師。何よりも 愛する家族を最優先し、困ったら一目散に逃げる。息子・承太郎といつも一緒。 武器:共感イヤー/必殺技:宣言アタック

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