【伝道宣隊キョウカイジャー+α】 初めて知る育児中の苦労 キョウカイゴールド(2代目) 2019年11月11日

 8月に初めての出産を終え、3カ月が経とうとしている。産後、気がかりだったことは母乳が出るかどうかだった。妊娠期間中に読んでいた妊娠出産本も、育児アプリも、産後の病院も、どれもこれも母乳推し。母乳がしっかり出るよう、セルフマッサージの仕方を叩き込まれ、同時にお乳の吸わせ方や授乳の際の抱き方も教えられる。

 出産した産院では、退院後も母乳外来で手厚いフォローがあった。そこでは、母乳を飲む前と後で赤ちゃんの体重を測って哺乳量を調べたり、上手に飲ませることができているか指導を受けたりした。また育児に不安を抱える初心者ママの悩みも聞いてくれ、万全のバックアップ体制だった。しかし、いざ母乳育児が始まってみると、これが想像以上にたいへんだった。

 初めは授乳をするにも寝かしつけるにも試行錯誤の連続で、日中あまりにも寝ないわが子に少しずつ疲弊していった。そんな私に夫は、「ミルクの子はよく寝るらしい」「母乳がたいへんならミルクを与えれば良い」と、何かにつけてミルク推しだった。夫がミルク推しなのは、夫の母つまり義理の母が、夫を含めた3人の子どもを完全ミルク、いわゆる「完ミ」で育てたことも影響していたようだった。私は、母乳でがんばって育てているのにそれを認めてもらえない、と半ば被害妄想に陥りながら頑なに母乳を与え続けていた。

 生後2カ月を迎えたころから、3カ月になるまでの1カ月は、自然とミルクの回数が増えていった。これまでも、諸用で預かってもらう際にはミルクを与えていたが、仕事復帰が早いために1日1回はミルクを与えることにした。ミルクは母乳よりも長く寝ると思っていたが、毎日ミルクを飲むようになっても睡眠時間は安定せず、母乳と同じで長い時もあれば短い時もあり、さまざまだということが分かった。ミルクでも、寝ない子は寝ないのだ。

 このことから、母乳だけにこだわっていた以前と比べて肩の力が抜け、穏やかな気持ちで育児に取り組めるようになった。現在も母乳に追われる毎日だが、自分自身が変わったりやり方を変えたりしながら過ごしている。誰かと比べてばかりいないで、自分や目の前の子ども、それぞれの家庭や置かれている状況に合わせて、よりよい育児のスタイルを探していきたい。

 先日、産後初めて教会へ行くことができた。大きな声では言えないが、出産直前から休んでいたので実に4カ月ぶりだった。慣れ親しんだ教会なのに、出かけるのが億劫になっていた。授乳はどこでする? タイミングをどうする? オムツ替えはどこでする? 礼拝中に泣くかな? 行けば何とかなることは分かっていても、腰が重くなった。そしていざ行こうとすると、子どもがやけにぐずったり、タイミングがまったく合わず先延ばしになっていた。小さな子を抱えた家庭が、日曜日の午前中に教会へ出かけることがこんなにたいへんだったとは知らなかった。

 またうれしいこともあった。勤務先の学校の子どもたちが、母親と共に子どもの礼拝に来てくれていたのだ。子どもたちから家庭へと、少しずつイエス様のことが伝わっている証しだと感じた。ここでのゴールドの任務はこれで最後になるが、これから自分に合った育児のスタイルを見つけることと併せて、我が子と共に教会との関わり方を確立させていきたい。また職場復帰の際には、再びイエス様のファンクラブ会員の拡大活動に邁進していきたい。

キョウカイゴールド(2代目)
 金刺羊子(かねさし・ようこ)キリスト教主義の小学校で〝こひつじ〟たちを放牧する癒し系ひつじかい教師。時には保護者のひつじかいにも変身。イエス様のファンクラブが、子どもたちから家庭へと少しずつ広がっていくことを目論んでいる。武器:喜怒哀楽に合わせてコロコロかわる表情/必殺技:褒めホメ攻撃/弱点:虫

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