ボコ・ハラムから逃げた子ども 牧師が虐待か=ナイジェリア 2019年12月16日

 ナイジェリア南部の熱帯雨林の奥深くベニンシティーに、北部に拠点を設けたイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」から逃れてきた数千人の子どもたちを受け入れる避難所とうたう「インターナショナル・クリスチャン・センター・フォー・ミッションズ」(ICCM)の施設がある。運営するのは、ICCMの創設者で、人道支援活動を行う宣教師と自称する50代のキリスト教福音派牧師、ソロモン・フォロルンショ氏。

 施設は、4000人の子どもたち──「大半が孤児」だという──と夫を亡くした女性や宣教師ら500人に宿泊先と医療と教育を提供しているという。資金を提供しているのは、地元団体や非政府組織(NGO)と国外の教会、としている。

 しかしナイジェリア各地でAFP通信の取材に応じた子どもたちやその親族、元宣教師、ソーシャルワーカーの証言からは、カリスマ性のある通称「ソロモン牧師」の暗い一面が浮かび上がってきた。教会の元職員は、「最初はハエも殺さないような人物に思えた」と語った。

 数カ月に及ぶインタビューで、面積0.3平方キロの施設では、子どもたちが水や食べ物に飢え、不潔な環境で暮らしているという目撃証言が続々と集まった。取材に応じた全員が口をそろえたのは、ソロモン牧師による肉体的な虐待。セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を告発する人々もいた。

 AFP通信の取材に対してソロモン牧師は、施設が食料や衛生面で問題があることは認めたものの、虐待については否定。「隠すものはない。われわれは人道支援をしている」と答えた。(CJC)

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