モルモン教会が新型ウイルス対策に非公開会議 2020年4月6日

 米国で独自に発生したキリスト教系新宗教の一つ「末日聖徒イエス・キリスト教会」(モルモン教会=本部・ユタ州ソルトレークシティー、信徒数約1600万人)は4月4日、年2回開催する教会会議で、ラッセル・M・ネルソン大管長=写真=が、自派の信仰が世界中でどのように知られ、認められているか改善するため、新しいシンボルを込めた「ロゴ」を発表した。

 今回の会議は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、出席者は小型講堂の中に、お互い合い言葉となった「6フィート」(約2メートル強)離れるという「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)に関する指針を順守した。

 ネルソン大管長は演説で、パンデミックに大きく触れなかった。その代わりに、創設者ジョセフ・スミスによる同派創設200周年記念イベント計画に力を入れた。ネルソン大管長はまた、これまでの「モルモン教会」や「LDS教会」などの略称ではなく、完全な教会名を世界に使用するための努力を報告した。合唱団の名称変更や、ウェブサイトやソーシャルメディア・アカウントの名も変更したことを強調した。「教会名から主の名を削除するとき、私たちは主を信仰の対象であり生活の中心的な焦点であることまで削除してしまいかねない」とネルソン氏は言う。

 今回の会議は、戦時中の旅行制限が行われていた第二次世界大戦以来の、出席指導者者が極端に少ない最初のものとなった。指導者たちは、ソルトレークシティーの小型講堂で、スピーチした。通常なら、同派の有名な合唱団の後ろにステージ上に並んで座っているはずだったが、今回、合唱団はいなかった。ネルソン大管長は、パンデミックを抑えて経済を強化できるよう、教会員に4月10日の「聖金曜日」に断食して祈るよう呼びかけた。

 ネルソン氏によると、パンデミックは事故、自然災害など予期せぬ心の痛みを伴う人生の試練の一つ。「どのようにしてそのような試練に耐えることができるか。主は“あなたが備えられているのだから、恐れてはならない”」と言われた。「もちろん、食料、水、貯蓄を自分で用意することもできる。しかし、私たちの個人的な“霊的倉庫”を信仰、真実、そして証しで満たす必要性も同様に重要」だ。

 ほとんどの人には、コロナウイルスは発熱や咳などの軽度または中程度の症状を引き起こすだけだ。しかし高齢者や健康に問題のある人は、肺炎などの重篤な症状を引き起こす可能性がある。同派の指導者を見ると、ネルソン氏の95歳をはじめとして、カウンセラーのダリン・H・オークス氏は87歳、2番目のカウンセラー、ヘンリー・B・アイリング氏が86歳といずれも超高齢者。同派は、20世紀後半から、バプティスト派、カトリック、ディサイプル、ルター派(ルーテル派教会)、メソジスト派とともにアメリカにおけるキリスト教6主要グループの一つとされてきた。ただ聖書の他にモルモン書など独自の聖典を持ち、教義では三位一体説を否認するなど、主流各派からは異端とされている。(CJC)

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