バチカンが新型コロナ対応へ新委員会設立、「パンデミック」後の影響分析や対策提案 2020年4月21日

 バチカン(ローマ教皇庁)人間開発省(長官=ピーター・タークソン枢機卿)は4月15日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行(パンデミック)に対応するため、新たに「COVID-19委員会」を設立した。

 人間開発省は、教皇フランシスコが3年前に創設した部署。教皇が3月20日付で、同省に、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に対し、教会の配慮と愛をすべての人々に伝えるために、他の教皇庁機関と協力し委員会を創設するよう呼び掛けていたことに応じた。

 公営バチカン・ニュースによると、同省は「パンデミック」危機に対し、これまでも現状に即した迅速な支援を積極的に行ってきた。これらの支援に並行し、今回創設した「COVID-19委員会」は、特に、感染者が大量発生した、いわゆる「パンデミック」後に焦点を定め、新型コロナウイルスが将来の社会経済と文化に与える影響の分析と考察、その対応策となるガイドラインの提案などを行う。

 タークソン長官は、同委員会の設立をめぐり、「一つの危機には、別の危機が、さらにはまた別の危機が付随してくる恐れがあり、こうしたプロセスの中で、私たちは遅れながら、苦しみのうちに、教皇フランシスコが回勅『ラウダート・シ』で先見をもって教えられた、私たちの『共通の家』をいたわることの大切さを学ばざるを得ない」と述べた。

 同委員会の作業は5グループに分けて行われる。グループ1は、人間開発省によって調整され、地方教会の声を聴き、これらの教会が現場の主役となるような配慮のもと、『国際カリタス』との協力のもとに、それを支援する。このグループは、教皇慈善活動室、福音宣教省、バチカン薬局など、教皇庁の他の組織が促進する取り組みとの積極的な協力を課題とする。

 グループ2は、人間開発省による調整で、このパンデミックについての研究を行い、特に環境・経済・労働・医療・政治・コミュニケーション・治安の分野において、「COVID-19」後の社会と世界の考察を行う。このグループの活動には、教皇庁科学アカデミー、生命アカデミーをはじめ、これまですでに同省と協力関係にあった諸組織が参加する。

 グループ3は、広報省が調整役となり、各グループの活動について報告し、地方教会とのコミュニケーションを促進する。「COVID-19」後の世界において、これらの教会に信頼の置ける方法で答える手助けをする。

 グループ4は、国務省外務局の調整によるもので、教皇庁をその活動と各国・諸国際機関との関係において支え、これらの国々や機関に、研究・対話・考察の成果を伝える。

 グループ5は、人間開発省による調整で、地方教会やカトリック系組織に対する「COVID-19委員会」の援助、同委員会の研究・分析・広報活動のための財務上の責任を担う。(CJC)

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