サンタプロジェクト九州 東日本大震災10年で記念集会を配信 2021年4月1日

 サンタプロジェクト九州(横田法路代表理事)は3月7日、「あの日から10年――3・11東日本大震災特別記念集会」をYouTubeによるオンラインで開催した。サンタプロジェクト九州は、東日本大震災発生直後、日本イエス・キリスト教団福岡教会(油山シャローム教会)牧師の横田法路氏が南三陸町に入り、ボランティア活動に従事したところから始まった。キリストの愛の精神に基づき、東北の子どもたちに、クリスマスプレゼントを届け、それを通して東北と九州の心と心をつなぐ活動を10年にわたって続けてきた。

 宮城からのビデオメッセージに登場するのは、キリスト聖教団西仙台教会牧師で、地域支援ネット架け橋の代表も務める中澤竜生氏と、ミッション東北会津聖書教会牧師の高橋拓男氏。

 中澤氏は震災当時のことについて、津波で家を失った夫妻の話を紹介。一瞬の判断が生死を分けたことなどが明かされた。夫妻は、避難所や仮設住宅での暮らしを経て、5年前に現在の場所に家を建て、新しいコミュニティになじもうと努力しているが、精神的に不安定になることもしばしばだという。

 被災地の景色を映しながら中澤氏は、「物的な復興は進んでいるが、被災者の心はそれについていけてない」と述べ、「10年経ってもまだ苦労している人たちの良き伴走者であり続けたい」と話す。そして、「震災前の故郷に立つことは、現実にはもうできませんが、心の故郷を実現したいと思う」と力を込めた。

 高橋氏は、福島での原発事故が終息するのに30年はかかるという事実の中で、失った生活の土台を回復することや、失われた人とのつながりを取り戻すことは今なお難しく、その現実はこれから深刻な問題となっていく。被災者が抱える大きな欠けをどのように埋めていけるかが、キリスト教会が今後向き合っていく課題であり、そのためには、痛みを共有することができるクリスチャンの仲間とつながりを深めていくことが大切となるだろうと話す。

 サンタプロジェクト九州は一つの区切りを迎えるが、被災地でのニーズはまだ多くある。代表理事の横田氏は、今後も被災地のために祈り、支援を続けていく考えであることを伝え、個人でも教会単位でも現地での働きを支えてほしいと呼びかけた。(クリスチャンプレス・坂本直子)

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