キリスト者グループ 靖国神社への供物奉納に抗議 2021年5月11日

 靖国神社国営化阻止キリスト者グループ(浦瀨佑司委員長)は4月26日、靖国神社春季例大祭に際し、菅義偉首相及び田村憲久厚労相、井上信治万博担当相が供物を奉納したことに抗議する声明を発表した。

 声明は、政府機関が宗教行為を行うのは憲法第20条、第99条の定めに対する違反行為であり、「国民を戦争へと動員するための軍事・宗教施設であった」靖国神社に参拝、奉納するということは、「過去の侵略行為を是認し、その道を肯定する意思の表れと言わざるを得ません」と非難した。

 全文は以下の通り。

 


菅義偉内閣総理大臣 様
田村憲久厚生労働大臣 様
井上信治万国博覧会担当大臣 様

菅義偉内閣総理大臣および両国務大臣が
靖国神社へ供物奉納をしたことに強く抗議します

 4月21日、靖国神社春季例大祭に際し、菅義偉内閣総理大臣及び田村憲久厚生労働大臣、井上信治万国博覧会担当大臣が供物を奉納した事に強く抗議します。

 周知のとおり政府機関が宗教行為を行うのは、日本国憲法第20条および第99条の定めに対する明白な違反行為です。

 加えて、靖国神社は、天皇のため、国のためと称して、大日本帝国憲法下で実施された侵略戦争を偉業と称え、その戦争に心ならずも動員された人も含めて戦死された人の霊を英霊と祀っている神社です。つまり過去に、靖国神社は国民を戦争へと動員するための軍事・宗教施設であったことは明らかです。日本国憲法は、近代日本の侵略戦争と植民地支配は誤りであったとの歴史認識に立ち、この誤りを繰り返さないために、戦争放棄、政教分離原則などを定めているのです。

 従って、このことを考えずに靖国神社に参拝あるいは供物の奉納をするということは、既に指摘したように、過去の侵略行為を是認し、その道を肯定する意思の表れと言わざるを得ません。

 わたしたちは上記の理由から、去る4月20日に、参拝及び供物奉納をしないように要請文を送ったところです。しかしながら、そのことに顧慮することなく、菅内閣総理大臣及び田村憲久厚労相、井上信治万博担当相が靖国神社への供物である真榊を奉納をしたことに対して強く抗議します。

2021年4月26日
靖国神社国営化阻止キリスト者グループ委員長
浦瀨佑司

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