【教会では聞けない?ぶっちゃけQ&A】 役員会ともめた時の対処法は? 上林順一郎

Q.教会運営の方針をめぐって、一部役員と牧師が対立しています。役員会の雰囲気もよくありません。何かよい解決方法はありませんか。(60代・男性)

 「先生、昨日の役員会、もめたのですか?」「どうして?」「背中がパンパンに張って、悲鳴を上げてますよ!」

 月曜日に時々通う治療院の整体師さんが言ったものです。そう言えば前日の役員会はもめにもめて、夜までかかりました。からだは正直だったようです。翌日まで悲鳴を上げていたのですから。「役員会がなければ、牧師の仕事はもっと楽しいのに」と、思わずこぼしたくなるほど、役員会は牧師にとっての「鬼門」です。

 〝鬼の面 つけたる老人四人来て 我に辞めよと連判状出す〟 阪田寛夫さんの『バルトと蕎麦の花』の小説に登場するユズル牧師の歌です。「老人四人」とは教会の役員だったのでしょう。まさか鬼の面をつけてきたわけではないでしょうが、牧師と対立し、辞任を突きつける役員たちの顔が鬼のように見えたのです。辛い話です。

 牧師と役員との対立、役員同士の対立、教会員の間での対立、教会でよく起こります。時には役員会や教会総会で怒号や罵声が飛び交うこともあり、これがクリスチャンの集まりか、と思うような状態になることもあります。哀しいことです。

 「互いにかみ合ったり、食い合ったりして、互いに滅ぼされないように気をつけなさい」(ガラテヤの信徒への手紙5章15節)ガラテヤの教会で対立している人々が、パウロにはまるで野犬が牙をむいて互いにかみ合い、共食いし合っている姿のように見えたのでしょう。このままでは互いに滅びるとして、パウロは勧告します。「愛によって互いに仕えなさい」と。でも、なんと難しいことでしょう。

 「一に温泉、二に食事、三、四がなくて五に卓球」思いきって温泉に行き、一緒に食卓を囲み、浴衣を着て卓球に興じる。私にはこれぐらいしか解決の道が思い浮かびません。「宗論はどちらが勝っても釈迦の恥」と言います。温泉地の牧師からのせめてもの提案です。

*本稿は既刊シリーズには未収録のQ&Aです。

 かんばやし・じゅんいちろう 1940年、大阪生まれ。同志社大学神学部卒業。日本基督教団早稲田教会、浪花教会、吾妻教会、松山教会、江古田教会の牧師を歴任。著書に『なろうとして、なれない時』(現代社会思想社)、『引き算で生きてみませんか』(YMCA出版)、『人生いつも迷い道』(コイノニア社)、『なみだ流したその後で』(キリスト新聞社)、共著に『心に残るE話』(日本キリスト教団出版局)、『教会では聞けない「21世紀」信仰問答』(キリスト新聞社)など。

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