フランス司教協、司祭の性的虐待報告受け教会統治の刷新図る 2021年11月10日

 フランスのカトリック司教協議会は11月8日、聖職者の性的虐待に関する詳細な報告書を受けて、教会の統治の刷新を約束し、秋季総会を終了した。現地メディアなどによって紹介する。

 フランス全土から南西部ルルドに120人の司教が集まり開催された司教協議会年次総会で、教会が虐待が「組織的」になるのを許した罪も認めた、とエリック・ド・ムーラン・ボーフォール司教協議会会長が述べた。

 同会長は、総会を締めくくるスピーチで、司教団は「教区レベルと全国レベルでの統治方法の大幅な刷新」を採択したと述べた。このスピーチは、教会での性的虐待に関する独立委員会が10月に発表した、1950年以降の虐待の程度を詳細に説明した報告書を受けてのもの。フランスでは少なくとも21万6000人が神父や修道士による性的虐待を受けている。

 会長は、「この調査結果に恥ずかしさと恐ろしさを表明し、教皇フランシスコも大きな悲しみを感じている」と述べ、司教団が「組織的責任」を公に認め、「認識と賠償の道を歩み、被害者への調停と補償の可能性を開いた」と指摘した。フランスの教会は、「被害者の一人ひとり、魂の奥底で密かに泣いている、大人になる最後の日まで泣き続けるであろう幼い男の子、女の子、ティーンエイジャーの一人ひとりのことを考えながら」今回の一歩を踏み出したと付け加えた。

 また、教会は自己満足や顕示欲に飲み込まれてはならないと述べ、「むしろ女性を含む多くの視点を歓迎し、信徒と協議して提案に耳を傾ける方法を模索する必要がある」と述べた。(CJC)

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