【CT】 米クリスチャンの多くは神の子が「降誕」前に存在したとは信じていない 2021年12月12日

 クリスマスは、ほとんどのアメリカ人にとって、実際にあった出来事を祝うもの。ただ、イエスがなぜ生まれ、この世にやってきたのかを彼らが正確に知っているとは期待しない方がいいだろう。米「クリスチャニティ・トゥデイ」が報じた。

 ライフウェイ・リサーチ社の新しい調査によると、4人のうち3人が、イエスは2000年以上前にベツレヘムで生まれたと信じている。さらに多くの人が、イエスは父なる神の子であると答えているが、イエスがクリスマスに降誕する前から存在していたと信じる人は半数以下に留まっている。

 ライフウェイ・リサーチ社エグゼクティブ・ディレクターであるスコット・マコンネル氏は、「ほとんどのアメリカ人は、イエスの誕生を歴史的事実と考えている」としながら、「他の歴史上の人物と同じように、イエスがいつ生き、何をしたかを考えて評価するのは簡単なこと。しかし、聖書には、イエスが何者であったかを評価しなければならないような記述がある。ほとんどのアメリカ人は、イエスの起源は父なる神から来たものだと信じているが、生まれる前から存在していたと信じている人はその半分しかいない」と話す。

 今年発表されたライフウェイ・リサーチ社の調査によれば、10人のうち9人以上(91%)のアメリカ人がクリスマスを祝う。彼らのほとんどは、クリスマスは歴史的な出来事だと考えている。10人中7人以上(72%)は、クリスチャンが信じるイエスは2000年以上前にベツレヘムで生まれたと答えており、そのうち49%はそれに強く同意している。「そう思わない」は9%と少数派で、「わからない」は18%だった。

 ほとんどのアメリカ人(80%)は、イエス・キリストが父なる神の子であることに同意しているが、10%は同意せず、10%はわからないとしている。しかし、イエス・キリストが誕生する前の神の子の存在については、平均的な人々はそれほど確信を持っていない。約5人に2人(41%)が、イエスがベツレヘムで生まれる前に存在していたと答える一方、3人に1人近く(32%)が異論を唱え、28%が「わからない」と答えている。

 「『2020年神学調査書』では、72%のアメリカ人が、三位一体の真の神がいると信じていることが分かった」とマコンネル氏は言う。「イザヤ書9章にあるような預言は、メシアが有能なカウンセラーで、全能の神で、永遠の父、そして平和の君であることを反映している。それらの称号は三位一体を反映しているのに対し、ベツレヘムで生まれたイエスを、すでに神として存在していたメシアが肉体を持って現れたと考えないアメリカ人もいる」

 宗教的に「無所属」の人々は、イエスの誕生やアイデンティティをめぐるどの選択肢にも同意する人が最も少ないが、系統立った宗教とは無縁であることを表明しているにもかかわらず、なおイエスを信じている人もいる。ほぼ半数(48%)が、イエス・キリストは父なる神の子であると信じている。3分の1(33%)は、イエスは2000年以上前にベツレヘムで実際に生まれたと答えている。また、イエスが生まれる前に神の子が存在していたと考える人は15%と少ない。

 クリスチャンの中でも、毎週(月に4回以上)教会に通っている人は、イエスとその誕生について、それぞれの記述を信じている可能性が高い。98%がイエスは父なる神の子であると信じ、95%がイエスは2000年前にベツレヘムで生まれたと答え、63%が神の子はイエスが生まれる前にすでに存在していたと考えている。

 アメリカ人は、イエスが自分自身や降誕にどんな動機を持っているのか、必ずしもよく分かっていない。聖書に記されたイエスの降誕理由について、正解が四つ、不正解が三つの計七つの選択肢が与えられた時、回答の内訳は以下のようになった。

 アメリカ人は、誤った答えよりも正しい答えを選ぶ傾向がある。半数(51%)が、聖書はイエスが自分の命をささげて多くの人々を救うために来たと記録していると答えているが、これはイエスがマルコによる福音書10章45節(「人の子は、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである」)で述べていることである。

 アメリカ人の10人に3人(31%)は、イエスが豊かな命を与えるために来た(「私私が来たのは、羊が命を得るため、しかも豊かに得るためである」ヨハネによる福音書10章10節)、真理を証言するために来た(「私は、真理について証しをするために生まれ、そのために世に来た」ヨハネによる福音書18章37節)と回答。

 ルカによる福音書12章51節でイエスが「あなたがたは、私が地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。言っておくが、むしろ分裂だ」と述べているにもかかわらず、この記述を信じる人は9%と非常に少ない。合計すると、わずか3%のアメリカ人だけが、聖書のイエスの言葉と合致する四つの正解をすべて認識していた。

 また、10人に1人の割合で、イエスがこの世に来られた他の理由を誤って認識していた。9%は、イエスが仕えられるために来たと言ったと信じており(マルコによる福音書10章45節との矛盾)、8%は、イエスが旧約聖書の律法と預言者を廃止したいと言ったと考えており(マタイによる福音書5章17節との矛盾)、8%は、イエスが罪人を断罪するために来たと言っている(ヨハネによる福音書3章17節との矛盾)。

 「イエスが本当に幼子としてこの世に来たと広く信じられているにもかかわらず、イエスがなぜ来たと話したかについては、あまり知られていない」とマコンネル氏。「しかし、大多数のアメリカ人は、イエスが人々の罪に代わって命を献げるために来たと信じている。これは、マタイによる福音書1章21節で、天使がヨセフに言った言葉『マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである』を反映している」

(翻訳協力=中山信之)

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