世界教会協議会(WCC)クリスマスメッセージ 「新しい生き方」への転換呼びかけ 2021年12月24日

 世界教会協議会(WCC)総幹事代行のイオアン・サウカ氏は、「クリスマスの物語は、魅力的で、興味をそそるものであり、また挑戦的でもある」とするクリスマスメッセージを発表した。

 神が被造物全体の刷新のためにキリストにおいて寛大に行われたことの啓示が、宮殿に住む権力者ではなく、辺境に住む謙虚な人々が主役となる物語を通して私たちにもたらされる。

 クリスマスの物語とその魅力的なパラドックスは、現代世界におけるキリスト教的生活について黙想するよう私たちを誘う。「私たちの時代は、パンデミックが気候の緊急事態、貧富の差のシステム的不平等、ジェンダーに基づく暴力の蔓延といったリスクを呼び起こした」「やもめ、外国人、孤児の神を現された方を迎える準備をする時、私たちの心が時代の貪欲の精神に従うことがないようにしよう」

 「悔い改めて、将来の世代への配慮を表現する新しい生き方に転換しよう」「キリストの愛が世界を和解と統一に向かわせるように」「あなたのクリスマスが祝福され、その喜びと希望のメッセージがあなたの人生を圧倒するものでありますように」とメッセージは結ばれている。

(翻訳協力=中山信之)

 全文は以下の通り。


親愛なる兄弟姉妹

 「あなたがたは私たちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は富んでいたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためでした」(コリントの信徒への手紙二8章9節)

 クリスマスの物語は、魅力的で、興味をそそるものであり、また挑戦的でもある。

 神が被造物全体の刷新のためにキリストにおいて慈悲深く行われたことの啓示が、宮殿に住む権力者ではなく、辺境に住む謙虚な人々が主役となる物語を通して私たちに届けられるからである。

 マタイとルカの福音書からクリスマスの物語を思い浮かべてみてほしい。何が思い浮かぶだろうか。困難に直面している控えめな2組。王の残酷さに脅かされるか弱い幼子。出産する宿屋の部屋を見つけられない妊婦、天使の群れから喜びのお告げを受け取る名もない羊飼いたち。若い家族が飼い葉桶に寄り添う。

 彼らは皆、歴史の裏側にいる。彼らは皆、歴史の最終目的地に関する神の約束の担い手なのだ。

 マリアがヘブライ語の預言者の精神に則り、救い主が「力ある者をその座から引き降ろし、卑しい者を高く上げた」と歌ったことを、使徒パウロは、後にニカイア信条の 言葉で表されるように、「私たちと救いのため」に貧しい者となった神の子の自己犠牲という言葉で表現している。

 クリスマスの物語とその魅力的なパラドックスは、現代におけるキリスト教的生活についての思索を私たちに促してくれる。聖ヨハネ・クリュソストムはコンスタンティノポリスでコリントの信徒への手紙第二について説教し、キリスト教生活における二つの祭壇について述べ、それらは互いに切り離せないものである、聖餐の祭壇と思いやりの祭壇について語った。私たちは、地上のパンを受け取ることができない人々と「典礼の後の典礼」において積極的に連帯することなしに、天上のパンを受け取ることはできない。

 私たちの時代は、パンデミックが気候の緊急事態、貧富の差のシステム的不平等、ジェンダーに基づく暴力の蔓延といったリスクを呼び起こした。

 やもめ、外国人、孤児の神を現された方を迎える準備をする時、私たちの心が時代の貪欲の精神に従うことがないようにしよう。悔い改めて、将来の世代への配慮を表現する新しい生き方に転換しよう。キリストの愛が世界を和解と統一に向かわせるように。

 あなたのクリスマスが祝福され、その喜びと希望のメッセージがあなたの人生を圧倒するものでありますように。キリスト降誕、彼に栄光を帰そう!

世界教会協議会 総幹事代行
イオアン・サウカ

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