国際人権団体アムネスティがイスラエル批判 2022年2月8日

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが2月1日、「イスラエルはパレスチナ人への抑圧と支配を制度化し、アパルトヘイト(人種隔離)を実践している」と非難する報告書を発表した。イスラエル外務省は「報告書は現代の反ユダヤ主義に基づき作成された」と反発している。

 米メディアCNNがエルサレム発で報じるところでは、約300ページの報告書は、パレスチナ人に対する「強制移住、勾留、拷問、不法殺傷などの非人道的行為、および基本的人権や自由の否定、迫害」について詳述し、「パレスチナ人に対する組織的抑圧と支配の体制」が作り出されたと指摘。「イスラエル国家は、パレスチナ人を劣等の非ユダヤ人集団とみなしている」と結論づけた。

 アムネスティのアニエス・カラマール事務局長=写真=は1日、「我々がアパルトヘイトと呼ぶのは、これが国際法に基づくアパルトヘイトだからだ」と述べ、「パレスチナ人に対する統制と支配を徹底させる目的で、体系化された法律、政策、慣行、入り組んだ官僚機構が存在していることが分かった」とCNNに語った。

 この報告書についてイスラエル外務省は報告書の発表前に開いたオンライン記者会見で、アムネスティが「ユダヤ人の故国としてのイスラエルの存在を否定する目的で」二重基準を用いていると非難。外務省は別の声明で「これこそまさに、現代の反ユダヤ主義の構成要素」と位置付けた。

 米国務省のネッド・プライス報道官は1日の記者会見で、報告書について「イスラエルの行為がアパルトヘイトに当たるとの見解は受け入れない」と述べている。(CJC)

By Foreign and Commonwealth Office - https://www.flickr.com/photos/foreignoffice/48249126867/, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=80924103

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