第6回「聖書動画コンテスト」 最優秀賞にバイオリニストの証し「To my Sister」 2022年3月22日

 聖書に基づいた動画作品を競い合う日本聖書協会(石田学理事長)主催の聖書動画コンテストアワード授賞式が2月23日、昨年に引き続きオンラインで開催された。同コンテストは2017年から毎年開催されており、6回目となる今回は「大切な人へ今伝えたいこと」をテーマに最優秀賞(1作品)、優秀賞(3作品)、作品賞(5作品)、奨励賞(10作品)が選ばれた。

 各賞は「聖書を正しくPRしているか」「アイデア、構成、技術が優秀か」「共感を呼ぶ、感動させる、面白い、インパクトがあるか」の観点で選出。コロナ禍のため募集期間が延長される中、聖書の言葉や内容に着想を得たオリジナルの聖書動画作品65本が寄せられ、授賞式ではノミネートされた計19作品が上映された。

 最優秀賞に選ばれたのは、CALM Creative team(中村恵久さん、角谷隼人さん)=写真下=の「To my Sister」。同作は、中村さん(ベース)、角谷さん(ドラム)と共に賛美グループ「THIRD PLACE WORSHIP」で活動するバイオリニストのYui Jennyさんを主人公に、母に憧れバイオリンを始めたものの、上達の早い妹に劣等感を覚えて葛藤し、留学先で出会った聖書の言葉に救われたという「証し」を映像化したもの。

 普段は太平洋放送協会制作の30分番組「ライフ・ライン」に、ディレクターとして携わっているという2人。受賞後のインタビューで中村さんは、「3分で何をどう見せるか、メッセージとして何を残したいか、どういう人が見るのか、などを考えながら進めた」と振り返った。動画制作を志す人に向けては、「まずはやってみることが大事。受け手ではなく作り手になった時に見えてくるもの、作ってみないと分からない景色がある。ぜひチャレンジしてほしい」と激励した。

 優秀賞は高柳陽さんの「手紙」、桜美林大学クワイヤーの「Becoming People of Praise」、みうらさみさんの「時を超える御言葉がつなげたあなたへの愛のメッセージ」の3作品が受賞。「手紙」は、両親の離婚を経て、奨学金で一人暮らしをしながら高校に通う主人公が、育ててくれた祖母への感謝を手紙に綴った直後、コロナで亡くなってしまった祖母から御礼の返事が届いたという実話に基づく作品。「Becoming People of Praise」は、コロナ禍で思うように活動できないクワイヤーのメンバーが、困難な中で「賛美とは何か」という問いに向き合い、歌の力に背中を押されていくというストーリー。「時を超える御言葉がつなげたあなたへの愛のメッセージ」は、クリスチャンの友人による助言で中絶を思いとどまった女性と、幼いころから養子として育てられ「育ての親」と「生みの親」への感謝を語る子どもの姿を描いた作品。

 関智征さんの「私の生命の恩人、101歳の現役医師に伝えたい感謝」には「ベストドキュメンタリードラマ作品賞」、聖隷クリストファー高校放送部の「Hope for You」には「ストーリーテリング作品賞」、吉名ハレさん・八女トキヤさんの「金曜ナイター聖書劇場」には「リアルファイト作品賞」、山谷和子さんの「つゆ草のめぐみ」には「ハートウォーミング作品賞」、井上景登さんの「わたしたちの宿題」には「未来にはばたくで賞」がそれぞれ授与された。

 審査員を務めたのは同協会総主事の具志堅聖氏、福音ネット伝道協力会の小川政弘氏、上智大学神学部非常勤講師の小林由加氏、日本基督教団横浜明星教会牧師の網中彰子氏の4人。式の最後に石田学氏(日本聖書協会理事長)が主催者を代表して謝意を述べた上で、「バラエティに富んだ印象深い作品が多かった。どれも優劣は付けがたい」と審査の難しさについてコメントした。

 今回のノミネート作品は同協会のYouTubeチャンネルで公開中。次回、最終回となる聖書動画コンテストの募集期間は、2022年10月31日まで。「The Bible is 〇〇 聖書とは〇〇」をテーマに、「あなたの柔軟な発想、表現のセンスを3分間のストーリーに込めてください」と応募を呼び掛けている。詳細は募集要項を参照。

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