エリザベス女王国葬19日に チャールズ国王即位を正式宣言 2022年9月12日

 英王室は9月8日夕、エリザベス女王が滞在中のスコットランド・バルモラル城で亡くなったと発表した。96歳だった。

 英王室は、エリザベス女王の国葬を19日午前11時からウェストミンスター寺院で営まれると発表。女王の棺は11日にスコットランドのエディンバラに車で移送、13日には空路でロンドンのバッキンガム宮殿に運ばれ、国葬を前に4日間にわたって一般市民の弔問を受けつける。

 王位継承評議会が10日、ロンドンのセントジェームズ宮殿で開かれ、チャールズ国王(73)の即位が公式に宣言された。国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」は「クイーン」が「キング」に変わり、歌詞の中の代名詞も男性を示すものに変更される。エリザベス女王の父ジョージ6世時代の歌詞に70年ぶりに戻る。

 紙幣や硬貨、切手もチャールズ国王の肖像のものが新たに発行される予定。イングランド銀行(英中央銀行)は「エリザベス女王の肖像が描かれた現行紙幣は、引き続き法定通貨である」と発表した。

 教皇フランシスコは、エリザベス女王の訃報に接し、新国王チャールズ3世に宛てた電報を通し、深い弔意を表明。「バチカン・ニュース」によると、エリザベス女王の死を悲しむ人々と心を合わせ、故人の冥福を祈るとともに、女王の自国とコモンウェルスのための疲れを知らぬ奉仕の生涯と、義務に対する献身の模範、キリスト教信仰の不動の証し、神の約束における確かな希望に敬意を示した。

 女王の高貴な魂を天の御父のいつくしみ深い優しさに託した教皇は、これから高き責任を担う新国王を神がその揺るぎない恵みをもって支えてくださることを祈り、新国王はじめすべての人々に神の慰めと力があるように、と神の祝福を祈り求めた。

 エリザベス女王は、伯父のエドワード8世が離婚経験のあるアメリカ人のウォリス・シンプソン氏との「王冠を賭けた恋」で退位したことにより、13歳で推定王位相続人となり、未来の女王となる運命を背負った。21歳の誕生日には、ケープタウンからイギリス領全土に向けて「全生涯を皆さんのために捧げます」と演説し、のちにこの誓いは、エリザベス女王の公務に対する奉仕の姿勢を象徴する言葉となった。

 1952年に父親のジョージ6世の死去を受け25歳で即位。翌年にウェストミンスター寺院で執り行われた戴冠式は全世界にテレビ中継された。第二次世界大戦期と現代の最後のつながりであったエリザベス女王は、王室費の総額抑制を提案し、バッキンガム宮殿を一般開放するなど、国民に近づく努力を重ねてきた。英国王室のスキャンダルにたびたび見舞われながらも、献身的な姿勢で国民の高い人気を維持し、英国の顔であり続けた。

 毎年クリスマスに放送される女王のメッセージは、英国の風物詩の一つだった。英国のEU離脱をめぐって英国議会が紛糾していた2018年には、「何年もの間、さまざまな変化を見てきましたが、私にとって信仰と家族と友情は、ただ不変のよりどころというだけでなく、個人的な安らぎと安心の源でした」と、女王は自らのキリスト教への強い信仰心を強調。また、コロナ禍の中迎えた21年には、同年4月に亡くなった夫エディンバラ公フィリップ殿下を追悼し、「愛する人を失った人間にとって、クリスマスはつらい時にもなり得ます。それがどうしてなのか、今年の私は特によく分かります」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大で家族を亡くした人々の気持ちに寄り添った。

Original: Joel Rouse/ Ministry of DefenceDerivative: nagualdesign - defenceimagery.mod.uk, OGL 3, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=65165563による

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